
概要
- 延べ面積 :115.93㎡(35.07坪)
- 部屋数 :4LDK
- 玄関 :西(東)入り
- 間口(幅):13.65m
- 奥行(縦):9.1m
- 収納率 :12.15%
プランポイント
5人で暮らす家を設計すると、必ずぶつかる壁があります。個室が4つ必要になること。水回りの取り合いが増えること。そして「なんであの部屋のほうが広いの」という声が出ること。この35.07坪の平屋は、子ども部屋を5.2帖ずつ3つ、まったく同じ大きさで並べました。公平であることも、間取りの機能のひとつです。
ポイント①|子ども部屋3つを、同じ5.2帖で北に並べる
北側に洋室5.2帖が3つ。広さも形もそろっています。
きょうだいで部屋の広さが違うと、必ずどこかで話題になります。上の子が広いのは当然だ、という理屈は、下の子にはなかなか通りません。
同じにしておけば、この議論そのものが起きない。地味ですが、5人家族の間取りではけっこう大事な配慮です。3室とも北面に窓があり、条件もそろっています。
ポイント②|3室の前に一本だけ、通路を引く
子ども部屋の南側に、東西方向の通路が設けられています。家全体を見渡しても、通るためだけの床はここしかありません。
入口が3つ必要な場所では、どうしても前を通す道が要ります。逆にそれ以外の場所は、LDKや水回りに通路の役目を兼ねさせて省いてある。使う場所を選んで引いた一本、という感じですね。
この道があるおかげで、子どもたちが互いの部屋を行き来するのにLDKを経由せずに済みます。3人が同時に動く朝の時間帯には、この一本が効いてくるはずです。
ポイント③|LDK21.2帖を、西から南に大きく取る
LDKは21.2帖。キッチンは西端に縦向きで、その南にダイニングテーブル、東にL字のソファ。
南面にはウッドデッキが続いていて、5人がそろって過ごせる広さです。5人家族となると、リビングもダイニングも人数分の余裕が要る。21.2帖という数字は、そこから逆算されたものでしょう。
そして玄関ホールからすぐLDK。個室ゾーンは北の廊下の先なので、来客の目に触れません。
ポイント④|水回りを中央に集めて、東西を仕切る
建物の中央に、ユーティリティー3帖、脱衣室2帖、浴室2帖。
ユーティリティー3帖には物干しのバーが描かれています。脱いで、洗って、その隣で干す。洗濯の作業がここで完結します。
そしてこの水回りの塊が、西のLDKと東の主寝室のあいだの仕切りになっています。生活音が直接届かない構成ですね。
ポイント⑤|主寝室7帖とWIC2帖を、東の端に
東側に主寝室7帖、その北にWIC2帖。
子ども部屋3つが北に並んでいるのに対して、主寝室は東の端。玄関からいちばん遠い位置です。
夫婦の衣類はWICへ、子どもたちの衣類は各部屋のクローゼットへ。5人分を1か所にまとめると混乱するので、この分け方は現実的だと思います。
ポイント⑥|シューズクローク3帖という、5人分の受け皿
西の玄関に、3帖のシューズクローク。
5人家族の靴の量を考えると、この広さは必要です。加えて部活の道具、外遊びの用具、自転車のヘルメット。外で使うものが増える時期に、玄関が埋まらずに済みます。
そして玄関ホールからLDKへは直接。シューズクロークは行き止まりですが、量を受け止めるための場所として割り切られています。
検討するなら、ここは確認を
- 収納率12.15%:5人家族という前提で見ると、決して余裕はありません。シューズクローク3帖とWIC2帖、各室のクローゼットのみ。ファミリークロークもパントリーもない構成です。食品ストックと大物の置き場を、設計段階で確保しておきたいところ。
- トイレが1つしかない:5人が暮らして個室が4つある家に、便器が1台。朝の時間帯は必ず順番待ちが起きます。しかも北東の隅なので、南のLDKからも東の主寝室からも遠い。2か所目を確保できないか、まっさきに相談したい部分です。
- 子ども部屋3つが北向き:日中の明るさは南側に劣ります。3人が同時に在室する時期を考えると、窓の大きさは確認しておきたいですね。
- 洗濯物をしまう距離:ユーティリティーは中央、子ども部屋は北。乾いたものを3室に配って歩くことになります。廊下沿いに共用の収納を足せないか、相談しておくといいかもしれません。
- 間口13.65mの敷地:横に伸びた形なので、それだけの幅を確保できる土地が前提です。両隣の離れと駐車スペースを含めると余裕も要ります。5人家族なら車2台の想定も必要かもしれません。
こんなご家族に向いています
- お子さんが3人いらっしゃるご家庭
- きょうだいに同じ条件の部屋を用意したい方
- 5人がそろって過ごせるLDKが欲しい方
- 洗濯を1か所でまとめたい方
- 東西に長い敷地をお持ちの方
まとめ|きょうだいの部屋は、同じにしておく
子ども部屋を計画するとき、上の子は広く、下の子は小さく、と自然に差がつくことがあります。間取りの都合でそうなってしまう場合もある。
でも住み始めてから、その差は必ず意識されます。しかも一度建ててしまえば、変えられません。
このプランは3室を完全に同じにしました。設計としては制約が増えますが、家族の関係という点では、この単純さが効いてきます。きょうだいのいるご家庭は、広さをそろえられるかを最初に確認してみてくださいー。
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