

概要
- 延べ面積 :117.17㎡(35.44坪)
- 部屋数 :4LDK
- 玄関 :北入り
- 間口(幅):7.28m
- 奥行(縦):9.1m
プランポイント
敷地が狭いと、駐車場をどこに取るかで詰まります。建物の前に置けば庭がなくなる。横に置けば建物が細くなる。この35.44坪の家は、車を建物の中に入れました。そのぶん1階は個室で埋まるので、リビングは2階へ。狭小地で2階リビングを選ぶ理由は、日当たりだけではありません。
ポイント①|1階に「駐車兼作業スペース」を組み込む
1階の北西に、駐車と作業を兼ねたスペースがあります。屋根の下に車が入る形です。
間口7.28mの敷地で駐車場を屋外に取ると、建物の幅が3m台まで削られます。それでは家として成立しません。建物の中に取り込めば、その心配がなくなります。
そして「作業スペース」を兼ねているのがいいところ。車がない時間帯は、自転車をいじったり、大きなものを広げたりできる。土間があると、暮らしの幅が広がります。
ポイント②|1階に個室を集めて、2階を丸ごとLDKに
1階の南側には、主寝室6.0帖、洋室4.4帖が2つ。西にWIC3.0帖と書斎2.0帖。
寝る場所と、駐車スペースと、玄関。1階に必要なものを詰めた結果、リビングの居場所がなくなります。だから2階へ。
これは消去法のようでいて、実は理にかなっています。眠るための部屋に、一日中の日射しは要りません。光を必要としない用途から順に1階へ、という並べ方ですね。
ポイント③|2階のLDK16帖に、光と視線の抜けを確保する
2階の南側にLDK16.0帖。キッチンは東側、ソファとテーブルが南に並びます。
狭小地では、1階の窓から見えるのは隣家の壁ということが少なくありません。でも2階なら、隣家の屋根より上に窓を出せます。同じ土地でも、高さが1層違うだけで入る光の量が変わる。
そして通行人の視線も届きません。カーテンを開けたままにできる窓は、閉めがちな窓より何倍も働いてくれます。
ポイント④|水回りも2階に上げて、生活を上でまとめる
2階の北側に、浴室2.0帖、脱衣室2.0帖、洗面室、トイレ。
LDKだけを2階に上げると、洗濯のたびに階段を往復することになります。水回りごと持ち上げれば、日中の生活が2階で完結する。
そして北西にはユーティリティルーム6.0帖。洗って、ここで干して、たたむ。6帖という広さがあれば、作業しながら人が通れます。
ポイント⑤|ユーティリティルーム6帖という余白
2階北西の6.0帖は、用途を限定していない部屋です。
室内干しの場所として使うのが素直でしょうか。あるいは子どもの遊び場、勉強スペース、来客時の予備室。LDKとは階段と吹抜けを挟んだ位置なので、少し離れた静かさもあります。
狭小地の家で6帖の余白を持つのは贅沢に見えますが、1階を駐車と個室に割り切ったからこそ生まれた面積です。
ポイント⑥|吹抜けで、2階の奥まで光を通す
2階の中央、階段の脇が吹抜けです。
間口7.28mの建物なので、2階の中央部は東西の窓から遠くなります。そこに吹抜けを設けて、上から光を落とす。
そして階段まわりが明るいと、上り下りの負担感が減ります。2階リビングの家では毎日使う階段なので、ここが暗いか明るいかは意外と効いてきます。
検討するなら、ここは確認を
- 収納の配分:WIC3.0帖、シューズクローク2.0帖、各室のクローゼット。パントリーやファミリークロークはありません。2階のユーティリティルーム6帖を収納に充てることもできますが、それでは余白の意味が薄れます。食品ストックの置き場は別に考えておきたいところ。
- 買い物と階段:食材を持って2階へ上がることになります。毎日のことなので、実際の負担を想像しておきたいですね。1階に一時置きの棚を設けられないか、相談してみる価値はあります。
- 将来の階段:年齢を重ねたとき、LDKも水回りも2階というのは負担になります。1階の主寝室6.0帖の近くに、簡易的な水回りを増設できる余地があるか聞いておくと安心です。
- 駐車スペースの音とにおい:建物の中に車を入れるので、エンジン音と排気が室内に伝わります。隣接するのは玄関と書斎なので、換気と気密の仕様は確認しておきましょう。
- 2階に水回りを置くこと:給排水の音が1階の寝室に響きます。真下がどの部屋になるかを図面で確かめ、防音と防水の仕様を聞いておきたいところ。
こんなご家族に向いています
- 狭小地・密集地に家を建てる方
- 敷地内に駐車スペースを確保したい方
- 明るいリビングを最優先したい方
- 車や自転車をいじる作業場が欲しい方
- お子さんが2人までのご家庭
まとめ|2階リビングは、日当たりだけの話ではない
2階リビングというと、明るさのための選択だと思われがちです。もちろんそれも大きな理由ですが、狭小地ではもうひとつあります。
1階を駐車場と個室で埋められること。限られた敷地で車を停める場所を確保しようとすると、1階の面積はほとんど残りません。だったらそこにリビングを置かない、という順番です。
土地が狭くて諦めかけている方は、「1階に何を置かないか」から考えてみてください。置かないものを決めると、収まる形が見えてきますよ。
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