

概要
- 延べ面積 :117.58㎡(35.56坪)
- 部屋数 :3LDK
- 玄関 :南入り
- 間口(幅):10.92m
- 奥行(縦):6.37m
プランポイント
スロップシンク、という設備をご存じでしょうか。深さのある大きな流し台のことです。泥だらけの靴、上履き、絵の具のついた筆、ペットの足。普通の洗面ボウルでは洗いにくいものを、気兼ねなく洗える。この35.56坪の家は、洗面脱衣室4.5帖にこれを組み込みました。洗面室が、ただの洗面室でなくなります。
ポイント①|洗面脱衣室4.5帖に、シンクを2つ置く
1階の西側に、4.5帖の洗面脱衣室。図面を見ると、壁沿いに2つの水栓が描かれています。ひとつは通常の洗面台、もうひとつがスロップシンクです。
用途がまったく違います。洗面台は顔を洗い歯を磨く場所。スロップシンクは、汚れたものを洗う場所。
これを分けておくと、上履きを洗ったあとに洗面ボウルを掃除する、という手間がなくなります。子どもが自分で洗えるようにもなる。地味ですが、毎週のことなので効きます。
ポイント②|4.5帖という広さが、ユーティリティに変える
洗面脱衣室が4.5帖。35坪台の家としては、かなり大きく取っています。
洗濯機、洗面台、スロップシンク、そして物干しのバー。これだけ入れて、なお作業する余地がある。
洗う、干す、汚れものを処理する、身支度する。ひとつの部屋が4つの役割を持っています。名前は「洗面脱衣室」ですが、実質はユーティリティルームですね。
ポイント③|LDK18.8帖を、南に大きく開く
1階の中央から南にかけて、LDK18.8帖。キッチンは北側に横向きで、その南にダイニングテーブルとソファ。
間口10.92m×奥行6.37mという、横長で奥行の浅い平面です。南面の窓を長く取れるうえ、南から入った光が北の壁まで届く。
奥行が浅い建物は、それだけで明るくなります。中央に暗い場所が生まれにくい形ですね。
ポイント④|パントリー2.0帖を、キッチンの西に
キッチンの西隣にパントリー2.0帖。その南が浴室と洗面脱衣室です。
つまりキッチンから西へ進むと、食品庫を抜けて水回りに出られます。鍋を火にかけたまま洗濯機を見に行くのも数歩です。
そしてパントリーが2帖あるので、食品ストックと家電をまとめられます。キッチンの背面がすっきりするので、南に開いたLDKがきれいに見えます。
ポイント⑤|2階にファミリークローク兼納戸5.0帖
2階の北中央に、5.0帖の「ファミリークローク兼納戸」。名前のとおり、衣類と大物の両方を収める場所です。
5帖あれば、家族の日常着を掛けたうえで、ふとんやスーツケースも置けます。衣類だけの部屋にせず、納戸を兼ねさせたのは現実的な判断ですね。
位置も、西の洋室2つと東の主寝室のちょうど間。どの部屋からも近く、階段からも数歩です。
ポイント⑥|吹抜けを囲むように、2階を配る
2階の中央に吹抜け。1階のLDKの上が抜けています。
奥行6.37mの浅い建物なので、もともと光は入りやすい形です。そこに上からの光が加わることで、日中の明るさがさらに安定します。
そして吹抜けを囲んで、西に洋室2つ、東に主寝室、北にファミリークローク。2階の各室が吹抜けの周りに配されているので、家族の気配が伝わります。
検討するなら、ここは確認を
- 収納の配分:ファミリークローク兼納戸5.0帖、パントリー2.0帖、シューズクローク1.0帖。5帖の兼用収納が全体の柱です。衣類と大物を同じ部屋に入れるので、棚とハンガーパイプの割り付けを決めておかないと混ざります。
- スロップシンクの設置費用:本体に加えて、給排水の配管が1系統増えます。数万円から十数万円の追加になるので、使う頻度と照らし合わせて判断したいところ。
- 洗面脱衣室4.5帖の湿気:室内干しもする部屋なので、換気は重要です。換気扇の容量と、窓の位置を確認しておきましょう。西側なので日は入りにくい面です。
- 脱衣と洗面が同じ部屋:4.5帖と広いので不便は少ないはずですが、誰かが入浴していると使えません。ご家族の人数と朝の使い方によっては、仕切りを検討したいところ。
- シューズクローク1.0帖:靴以外はほとんど入りません。外で使う道具が多いなら、土間を広げるか屋外に物置を置く前提で考えたいところ。
こんなご家族に向いています
- お子さんの上履きや運動靴を毎週洗うご家庭
- 泥のつくスポーツや園芸をされる方
- 洗濯まわりを一室にまとめたい方
- ペットを飼っている方
- 横に長く、奥行の浅い敷地をお持ちの方
まとめ|設備をひとつ足すだけで、部屋の役割が変わる
間取りを考えるとき、部屋の数や広さに目が向きます。でも同じ広さの部屋でも、そこに何を置くかで役割はまったく変わります。
洗面脱衣室にスロップシンクを足す。それだけで、身支度の場所が作業の場所にもなる。壁を動かさず、部屋を増やさずに、機能がひとつ増えるわけです。
要望をまとめるときは、部屋の数だけでなく「そこで何を洗いたいか」「何を置きたいか」まで書き出してみてください。設備で解けることは、思ったより多いんですー。
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