
概要
- 延べ面積 :107.44㎡(32.50坪)
- 部屋数 :3LDK
- 玄関 :西(東)入り
- 間口(幅):11.375m
- 奥行(縦):11.375m
- 収納率 :18.58%
プランポイント
玄関を開けて、あなたはどちらへ進みますか。買い物袋を提げているなら、こっち。会社から帰ってきて上着を脱ぎたいなら、あっち。この32.50坪の平屋は、玄関から先の道を2本用意しました。4帖のシューズクロークを抜けるルートと、ホールから2帖のファミリークロークを通るルート。どちらもLDKにたどり着きますが、途中で片付くものが違います。
ポイント①|シューズクローク4帖という、通り抜けられる玄関収納
西側の玄関を入って、すぐ南に4帖のシューズクローク。平屋のシューズクロークとしては、かなり大きい部類です。
しかもここは行き止まりではなく、通り抜けてLDKに出られます。つまり「靴を脱ぐ→荷物を置く→そのままリビングへ」という一続きの動きになる。
4帖あれば、靴だけでなくベビーカー、アウトドア用品、ゴルフバッグ、お子さんの外遊び道具まで入ります。外で使うものを室内に持ち込まずに済むので、家の中がぐっと片付いて見えるんですよね。
ポイント②|もう一本は、ホールからファミリークローク2帖を抜ける道
玄関からまっすぐ東へ進むとホール。その南側に2帖のファミリークロークがあり、ここを抜けてもLDKに出られます。
こちらは衣類のためのルートです。帰ってきて上着を脱ぐ、鞄を置く、部屋着に着替える。その一連の動作を、リビングに入る前に済ませてしまう。
上着をソファに掛けっぱなしにしてしまうのは、脱ぐ場所が決まっていないからなんですよね。玄関とLDKの間に「脱ぐための部屋」を挟むだけで、その習慣は変わります。
ポイント③|北東にもう一つ、ファミリークローク3.5帖
北東の角にも3.5帖のファミリークロークがあります。こちらは水回りの近くで、洗面所と脱衣室に隣接する位置ですね。
つまりこの家には、性格の違うファミリークロークが2つあります。玄関側の2帖は「帰宅したときに脱ぐ場所」、北東の3.5帖は「洗濯したものをしまう場所」。
役割を分けているから、どちらも小さくても機能します。1か所に集約すると、洗濯物をしまう人と着替える人が同じ場所でぶつかるんですよね。この分け方は、家族の人数が多いほど効いてきます。
ポイント④|LDK21帖を、家の中央に大きく取る
LDKは21帖。11.375m角というほぼ正方形の平面の、中央から南にかけてを占めています。
キッチンは東寄りに縦向きで、その手前にダイニングテーブル。西側がリビングです。キッチンに立つと、南のデッキ、西の玄関方向、北のホールと、家じゅうが見渡せます。
そして西から南にかけて、大きなウッドデッキが回り込んでいます。リビングの掃き出し窓からも、ダイニング側からも出られる形。32坪の平屋にしては、LDKと外部の関係がかなり贅沢につくられています。
ポイント⑤|個室3つを北側に並べて、静かな側にまとめる
北側には、主寝室6.9帖、洋室4.6帖、洋室4.6帖が横一列。すべて北面に窓を持っています。
日当たりのいい南側をLDKとデッキに使ったので、個室は北に回りました。ただし11.375m角の建物なので、各室が外壁に接していて、暗くはなりません。
主寝室は西端で、玄関ホールを挟んでLDKと分かれています。子ども部屋2つは中央寄りで、どちらもLDKからホールを経由して入る形。リビングを通らないと個室に行けない、という間取りではないので、来客時にも気を遣いません。
ポイント⑥|南東のユーティリティー3帖という余白
南東の角に、3帖のユーティリティーがあります。用途を限定していない部屋ですね。
浴室と脱衣室のすぐ南という位置なので、室内干しの部屋として使うのが素直でしょうか。あるいは書斎、趣味の作業場、お子さんの勉強スペース。LDKの東隣なので、家族の気配は感じられます。
用途を決めない部屋を一つ持っておくと、家族の変化に対応できます。名前が決まっていない場所は、そのときどきで一番必要なものになってくれるんですよね。
検討するなら、ここは確認を
- 収納率18.58%:収納に面積を割いている以上、その分の建築費はかかっています。シューズクローク4帖、ファミリークローク3.5帖と2帖、ユーティリティー3帖。合計12.5帖、6坪ぶんを収納と余白に使っている計算です。優先順位として納得できるかどうかが、このプランを選ぶ判断軸になります。
- 玄関からの動線が2本ある意味:便利な反面、扉と壁がその数だけ増えます。実際に2本とも使うのか、家族の帰宅パターンを想像してみてください。1本で足りるなら、そのぶんをLDKや個室に回せます。
- 建築面積が大きい:11.375m×11.375m、約39坪ぶんの建築面積です。建ぺい率60%なら敷地は65坪以上が目安。駐車スペースを含めて、敷地図の上で検証しておくのが先ですね。
- 個室3つが北側:主寝室も子ども部屋も北向きになります。寝る場所と割り切れるかどうかで、評価がまったく変わります。日中に個室で過ごす時間が長いご家庭なら、東西の窓の取り方を相談したいところ。
- ユーティリティーの使い道:3帖の余白は魅力ですが、用途が決まらないまま建てると物置になりがちです。「とりあえず」ではなく、一つ具体的な使い方を決めてから着工すると、生きた部屋になります。
こんなご家族に向いています
- 帰宅してすぐ荷物と上着を片付ける習慣をつけたい方
- 外で使う道具が多いご家庭
- 洗濯物をしまう場所と、着替える場所を分けたい方
- 広めの敷地に平屋を建てられる方
- 用途を決めない予備室を持っておきたい方
まとめ|片付く家は、通り道に収納がある
収納が使われないのは、たいてい「わざわざ行かないと入れられない場所」にあるからです。逆に、毎日必ず通る道の途中にあれば、置くことが習慣になります。
このプランは、玄関からLDKまでの道を2本つくって、その両方に収納を置きました。どちらを通っても、何かが片付く。歩くついでに片付くので、意識しなくても家が整っていきます。
収納を増やそうと考えたときは、量よりも先に「そこは毎日通る場所か」を確認してみてください。通らない場所の収納は、どれだけ大きくても使われませんー。
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