

概要
- 延べ面積 :110.97㎡(33.57坪)
- 部屋数 :3LDK
- 玄関 :東(西)入り
- 間口(幅):8.19m
- 奥行(縦):7.28m
- 収納率 :8.80%
プランポイント
LDKを縦に長く取ると、奥のほうが暗くなります。窓は端にしかないので、光が届く距離には限りがあるからです。この33.57坪の家は、19.5帖のLDKを南北に深く取ったうえで、その上に吹抜けを設けました。横から届かないなら、上から入れる。奥行の深いLDKを成立させるための、定石といえる手です。
ポイント①|2階を小さくして、LDKの上を抜く
2階の平面を見ると、1階よりひと回り小さいことが分かります。間口8.19m×奥行7.28mの1階に対して、2階は5.915m×6.37m。
つまり1階の南西側には、2階の床がありません。そこが吹抜けになります。LDKの奥まった部分の上が抜けている形ですね。
部屋をもう一つ置けるだけの床を、あえて捨てているわけですね。この判断が、19.5帖のLDKを最後まで明るくしています。
ポイント②|高い位置の窓から、奥へ光を落とす
吹抜けの利点は、単に天井が高いことではありません。窓の位置を高くできることです。
腰高の窓から入る光は、床に落ちるまでの距離が短い。でも3〜4mの高さから入る光は、部屋の奥まで届きます。同じ面積の窓でも、高さが違えば明るくなる範囲がまったく変わる。
しかも高い窓は、隣家の視線が届きません。カーテンを閉めずに済むので、日中ずっと光を入れ続けられます。
ポイント③|LDK19.5帖を、南北に深く取る
LDKは19.5帖。キッチンは中央北寄りに縦向き、その南にダイニングテーブル、さらに南にソファ。
間口8.19mの建物なので、LDKを広くするには南北に伸ばすしかありません。その結果、奥行のあるLDKになっています。
南面には掃き出し窓があり、外はウッドデッキ。南からの光と、吹抜けからの光。2方向から入るので、19.5帖の奥まで明るさが行き渡ります。
ポイント④|ファミリークローク4.5帖を、キッチンの北に
キッチンの北に、4.5帖のファミリークローク。33坪の家としては、かなり大きめの確保です。
その東にパントリー1.8帖、北に洗面所と脱衣室2帖、浴室2帖。つまりクロークが、キッチンと水回りをつなぐ位置にあります。
洗って、干して、ここにしまう。そして料理をしながら洗濯機を見に行くのも数歩。1階の北側で家事が回る構成です。
ポイント⑤|和室4.5帖を、玄関の南に
西側の玄関から入って、ホールの南に4.5帖の和室。
玄関から近いので、来客をここに通せます。LDKを見せずに済むうえ、和室の東側はLDKに面しているので、普段は開けて一体で使えます。
そして1階に個室相当の部屋があることの意味は、将来にも効いてきます。階段が使いにくくなったとき、ここで眠れる。
ポイント⑥|2階に個室3つと、シンプルな廊下
2階は、北東に洋室4.6帖、南西に洋室4.5帖、南東に主寝室6帖。廊下とトイレもあります。
2階の床面積を絞ったぶん、各室はコンパクトです。主寝室6帖、子ども部屋4.5帖と4.6帖。決して広くはありません。
吹抜けを取るか、部屋を広くするか。このプランは前者を選びました。1階のLDKを主役にする、という一貫した判断ですね。
検討するなら、ここは確認を
- 収納率8.80%:はっきり低い数字です。ファミリークローク4.5帖とシューズクローク2.5帖、パントリー1.8帖はありますが、2階には各室のクローゼットしかありません。大物の置き場もないので、造作収納を最初から予算に入れておきたいところ。
- 吹抜けの冷暖房:天井が高いぶん、暖気は上へ逃げます。断熱等級6以上と気密の数値を確認し、シーリングファンや床暖房を含めた計画にしておくと安心です。奥行の深いLDKなので、空調の効き方にはムラも出やすくなります。
- 高窓の掃除と操作:高い位置の窓は、掃除も開閉も簡単ではありません。電動にするか、はめ殺しにして換気は別に取るか。設計段階で決めておきたいところ。
- 2階の個室が小さめ:主寝室6帖、洋室4.5帖と4.6帖。お子さんが成長したときの家具配置を、一度描いてもらうと確実です。
- 1階に洗濯、2階に個室:乾いた衣類はファミリークローク4.5帖に集約されるので、2階へ運ぶ必要はありません。ただし各自が1階まで取りに来る形になるので、その動きが合うかは確認しておきましょう。
こんなご家族に向いています
- 間口の狭い敷地で、広いLDKを確保したい方
- 明るいリビングを最優先したい方
- 洗濯を1階でまとめたい方
- 和室を客間としても、将来の寝室としても使いたい方
- お子さんが2人までのご家庭
まとめ|光は、横から届かないなら上から入れる
LDKを広くしたいと考えると、どうしても縦に長くなります。特に間口の狭い敷地では、その傾向が強くなる。すると奥が暗くなるという問題が出てきます。
解決策は2つで、横から入れる光を増やすか、上から入れるか。隣家が近い場合、横は期待できません。だったら上です。
吹抜けは「開放感のためのもの」と思われがちですが、実際には採光装置としての役割のほうが大きい。奥行の深いLDKを検討されているなら、まず断面を描いてもらってくださいー。
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