
概要
- 延べ面積 :105.16㎡(31.81坪)
- 部屋数 :3LDK
- 玄関 :北入り
- 間口(幅):12.74m
- 奥行(縦):9.555m
- 収納率 :14.75%
プランポイント
インナーガレージと聞くと、シャッター付きの本格的な車庫を思い浮かべる方が多いと思います。でも実際は、そこまでしなくても得られるものがあります。この31.81坪の平屋は、建物の北西の一角を車1台ぶんだけ凹ませて、屋根の下に取り込みました。壁で囲わない、シャッターも付けない。「ちょっとだけ」のインナーガレージです。
ポイント①|建物の角を凹ませて、車1台ぶんの屋根をつくる
北西の角、浴室と玄関のあいだが車のスペースになっています。建物の輪郭からくり抜いたような形ですね。
完全に囲われたガレージではありません。上に屋根があり、二方向が壁に守られている状態。それでも雨に濡れずに乗り降りでき、フロントガラスに霜が降りにくく、車の傷みも減ります。
そして何より、コストが違います。壁を立てて、シャッターを付けて、換気設備を入れて……となると、それだけで数百万円の話になる。屋根と柱だけなら、その何分の一かで済みます。「全部か、ゼロか」ではない選択肢があるということですね。
ポイント②|玄関までの距離を、雨の日基準で考える
車を停めた場所から玄関までは、数歩です。北側の中央に玄関があり、シューズクローク1.5帖を通ってホールへ。
雨の日の家づくりは、意外と見落とされます。傘を差して、荷物を持って、子どもを抱えて。この数歩が濡れるかどうかで、毎日の負担がまったく違うんですよね。
屋外の駐車場から玄関まで5m以上あると、その間は必ず濡れます。建物に車を寄せるだけで、その距離をほぼゼロにできる。「ちょっとだけ」でも効果は十分にあります。
ポイント③|LDK20.7帖と和室3帖を、南に開く
家の中央から南にかけてがLDK20.7帖。キッチンは西寄りに配置され、ダイニング、リビングと東へ広がります。
南面は掃き出し窓で、その外にウッドデッキ。そしてLDKの南西には3帖の和室が接しています。
和室3帖というのは小さめですが、これは部屋というより「畳の場所」ですね。お子さんの昼寝、洗濯物をたたむ場所、来客時の腰かけ。閉じてしまうほどの広さではないので、LDKの一部として使い続けられます。
ポイント④|水回りを西側に一列。ファミリークロークまでつなげる
西側には、北から浴室2帖、脱衣室1.5帖、洗面所、トイレ、そして南西にファミリークローク3帖。
この一列が、洗濯の流れそのものになっています。脱いで、洗って、南西のファミリークロークにしまう。しかも洗面所が独立しているので、誰かが入浴中でも洗面台は使えます。
面白いのは、この水回り列がガレージのすぐ南にあること。車から降りて、汚れた作業着のまま玄関を通らずに……とまではいきませんが、外まわりの作業が多い方には近くて便利な配置です。
ポイント⑤|個室3つを東側にまとめて、寝る場所を静かに
東側には、北から主寝室8帖、洋室4.8帖、洋室5帖。そして主寝室の南にWIC2帖。
主寝室が8帖と、この規模の平屋にしてはゆったりしています。北東の角で、玄関からもガレージからも離れた位置。車の出入りの音が届きにくい場所に置かれているのは、意図的でしょうね。
WIC2帖が主寝室と洋室のあいだにあり、両方から使える位置。子ども部屋2つが並んでいるので、成長に合わせて使い方を変えることもできます。
ポイント⑥|北入り玄関に、トイレと手洗いを添える
玄関ホールの東側にトイレがあり、手洗いカウンターも設けられています。
北入りの家で気を遣うのは、玄関まわりの明るさと寒さです。このプランはホールを東西に広く取り、そこから各所へ分岐させることで、閉塞感を抑えています。
そして帰宅してすぐ手を洗える位置に洗面があるのは、実用面で大きい。西側の洗面所まで歩かなくていいので、外から持ち込むものが減ります。
検討するなら、ここは確認を
- 収納率14.75%:水回りをコンパクトにまとめたぶんが、収納に回っている形です。ファミリークローク3帖、WIC2帖、シューズクローク1.5帖。それぞれ用途が分かれているので、数字どおりに使えるはずです。あとは各洋室のクローゼットをどう配分するかですね。
- 脱衣室が1.5帖:洗面所と分けている代わりに、脱衣室そのものはかなり小さめです。洗濯機を置くと、着替えるスペースはぎりぎり。室内干しは別の場所を考える必要があります。ここは実際の寸法を図面で確認しておきたいところ。
- ガレージの排気とにおい:壁で囲わない形なので換気の心配は少ないですが、それでも隣が浴室と玄関です。エンジンをかけた状態で停める時間が長いなら、窓の位置は確認しておきたいですね。
- 間口12.74mの敷地:平屋で建築面積が大きいので、建ぺい率の上限にぶつかりやすい形です。ガレージ部分も建築面積に算入されるため、敷地の余裕は多めに見ておく必要があります。
- 2台目の駐車場:屋根の下に入るのは1台です。2台目は屋外になるので、その場所が敷地に取れるか、間口とあわせて検証しておきましょう。
こんなご家族に向いています
- 車1台を雨から守りたいけれど、本格的なガレージまでは要らない方
- 買い物や送り迎えで車の乗り降りが多いご家庭
- 平屋で3LDKを希望される4人までのご家族
- 主寝室をゆったり取りたい方
- 洗面と脱衣を分けたい方
まとめ|「全部やる」以外の選択肢を持っておく
家づくりでは、要望を出すとフルスペックの提案が返ってくることがあります。ガレージが欲しいと言えば、シャッター付きの立派なものが。予算が合わずに諦める、という流れになりがちです。
でも実際には、その中間がたくさんあります。屋根だけ、二面だけ壁、シャッターは後付け可能に。得たいものが「雨に濡れないこと」なら、それだけを満たす方法があるんですよね。
要望を伝えるときは、「何が欲しいか」より「なぜ欲しいか」を話してみてください。目的が分かれば、もっと安く、もっと身の丈に合った答えが出てきますー。
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こんな“間取り迷子”さん、ぜひご相談ください
- 提案されたプランに、どうもピンとこない
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家づくりは、限られた期間のなかで、土地のことも住宅ローンのことも同時に決めていかなければなりません。仕事や子育てのあいまに、ご家族の意見をまとめながら、というのは本当に大変です。しかも敷地条件や住む人が違えば、同じ答えは一つとしてありません。正解のないものを一人の担当者だけと決めていくのは、やはりリスクがあります。
複数の設計士の目を通すこと、いわばセカンドオピニオンを受けることで、そのリスクはぐっと減らせます。今のプランのどこが引っかかっているのか、それを言葉にするお手伝いから始めましょう。
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