

概要
- 延べ面積 :103.50㎡(31.30坪)
- 部屋数 : 3LDK
- 玄関 :北入り
- 間口(幅):6.37m
- 奥行(縦):10.01m
プランポイント
子どもが帰ってきたのに、顔を見ないまま夕食になる。玄関から自分の部屋まで、リビングを通らずに行ける間取りだと、そういう日が出てきます。この31.30坪のプランは、2階へ上がる道をLDKの中に1本だけ置きました。通らないと上がれない、という形です。
ポイント①|階段をLDKの真ん中に置く
1階は北に玄関と水回り、南にLDK20.0帖。階段はそのLDKの南西、いちばん奥にあります。
玄関を入って2階へ行くには、必ずLDKを横切ることになります。廊下から直接上がる道はありません。
強制的といえば強制的ですが、「ただいま」と言う相手が視界に入るかどうかは、間取りが決めてしまう部分です。声をかけやすい距離をつくっておくと、あとから習慣が変わります。
ポイント②|玄関からLDKまで、廊下をほとんど使わない
玄関は北東の角。シューズクローク1.0帖が隣にあります。
そこから南へ進むと、すぐLDKです。あいだにあるのは短い通路だけで、いわゆる廊下と呼べる長さはありません。
間口6.37mという細長い建物では、廊下に幅を取られると部屋が痩せます。通路を最小にして、そのぶんをLDKに回した形ですね。
ポイント③|間口6.37mで、LDK20.0帖
細長い敷地でも20帖のLDKは取れる、という実例です。
やり方は単純で、1階の南半分をまるごとLDKにしています。キッチンは西の壁沿いに寄せ、ダイニングとリビングを南北に並べる。細長い形をそのまま活かす配置です。
南東の角は斜めに切ってあり、庭に向かって視線が抜けます。20帖という数字以上に広く感じるのは、この抜けのおかげです。
ポイント④|2階のスタディスペース
階段を上がったところに、造作カウンターのスタディスペースがあります。
子ども部屋の前を通る位置なので、宿題をしている姿が廊下から見えます。個室にこもらせず、かといってLDKで散らかされることもない。中間の場所です。
大人が在宅で仕事をする日にも使えます。用途を固定していないぶん、家族の年齢が変わっても持ちこたえるスペースですね。
ポイント⑤|吹抜けで1階と2階をつなぐ
階段の上、LDKの真上が吹抜けです。
2階のスタディスペースから見下ろすと、下のダイニングが見えます。声が届く距離なので、上と下で会話が成立します。
南からの光が2階の高い位置から入り、吹抜けを通って1階へ落ちてきます。間口の狭い建物では、この縦の光が効きます。
ポイント⑥|主寝室6.8帖とWIC3.0帖
2階の北西に主寝室6.8帖。その南隣にWIC3.0帖があります。
寝室から直接入れる位置なので、朝の身支度がこの一角で完結します。着替えを持って廊下に出る必要がありません。
子ども部屋の洋室5.4帖は2つとも東側。寝室とは階段を挟んで反対になるので、生活音が伝わりにくい並びです。
検討するなら、ここは確認を
- 吹抜けの空調:暖めた空気は上へ行きます。1階のエアコンだけで冬をしのげるかは、断熱の数値とセットで確認しておきたいところ。シーリングファンの有無でも変わります。
- 音の伝わり方:吹抜けと階段でつながっているので、深夜のテレビの音は2階に届きます。寝る時間が家族でずれるなら、扉の位置を一度確認してみてください。
- 隣家との距離:間口6.37mの細長い形なので、東西の壁は境界に近くなります。隣家の窓と正面から向き合わないよう、窓の位置をずらしておきたいところ。
- 2階が張り出す形:2階は7.28m、1階は6.37m。上が外へ出るぶん、屋根と外壁の納まりが増えます。総二階にした場合との差額を、見積もりの段階で出してもらうと判断しやすくなります。
- 収納の配分:WIC3.0帖とシューズクローク1.0帖が中心です。1階に大きな物入れがないので、季節家電や掃除道具の置き場を先に決めておきましょう。
こんなご家族に向いています
- 間口の狭い敷地で計画されている方
- お子さんと顔を合わせる機会を増やしたい方
- 20帖以上のLDKを希望されている方
- 個室にこもらせたくないとお考えの方
- 在宅で仕事をする日がある方
まとめ|動線は、習慣をつくる
家族の会話を増やしたい、というご相談はよくいただきます。でも会話は、意識だけではなかなか増えません。
増えるのは、顔を合わせる回数が増えたときです。そしてその回数は、どこに階段を置いたかで決まってしまいます。
ご自身のプランで、玄関から子ども部屋までの道を指でたどってみてください。その途中に、誰かがいる場所はあるでしょうか。なければ、階段を1メートル動かすだけで変わるかもしれませんー。
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こんな“間取り迷子”さん、ぜひご相談ください
- 提案されたプランに、どうもピンとこない
- 担当者と感覚が合わず、モヤモヤしている
- 「他の可能性」をプロの目線で知っておきたい
- SNSで集めた情報が多すぎて、整理できない
- 完成したあとの暮らしが、うまく想像できない
家づくりは、限られた期間のなかで、土地のことも住宅ローンのことも同時に決めていかなければなりません。仕事や子育てのあいまに、ご家族の意見をまとめながら、というのは本当に大変です。しかも敷地条件や住む人が違えば、同じ答えは一つとしてありません。正解のないものを一人の担当者だけと決めていくのは、やはりリスクがあります。
複数の設計士の目を通すこと、いわばセカンドオピニオンを受けることで、そのリスクはぐっと減らせます。今のプランのどこが引っかかっているのか、それを言葉にするお手伝いから始めましょう。
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