光は取り入れ視線はカット 吹抜け窓の有効な設け方プラン

間取り紹介

概要

  • 延べ面積 :124.21㎡(37.57坪)
  • 部屋数  :5LDK
  • 玄関   :東(西)入り
  • 間口(幅):10.92m
  • 奥行(縦):6.37㎡
  • 収納率  :9.66%

プランポイント

窓は、光を入れる装置であると同時に、視線を通す穴でもあります。大きな窓をつけたけれど、隣の家と目が合うのでカーテンを閉めっぱなし。そういう話は珍しくありません。この37.57坪・5LDKのプランは、吹抜けの上部に窓を集めることで、その矛盾を解きました。光は上から入れて、視線は下で遮る。窓の高さを使い分けた家です。

ポイント①|吹抜けの高い位置に窓を取る

2階の中央が吹抜けです。その南側にバルコニーがあり、吹抜けはこのバルコニーに面して開いています。

ここが肝で、吹抜けの窓は地上から3〜5mの高さにあります。隣家の1階からは見えませんし、2階の窓とも高さがずれる。人の視線が届きにくい範囲なんですね。

一方で光は、高い位置から入るほど部屋の奥まで届きます。同じ面積の窓でも、腰高の窓と吹抜けの窓とでは、床に落ちる光の量がまるで違う。「光は取り入れ、視線はカット」というのは、この高さの使い分けのことです。

ポイント②|吹抜けの下に、19帖のLDKを置く

1階の中央から西にかけてがLDK19帖。キッチンは西端に配置され、ダイニング、リビングと東へ続きます。

その上が吹抜けなので、高い窓から入った光がそのままリビングに落ちてきます。1階の南面にも掃き出し窓があり、外にはウッドデッキとシンボルツリー。

奥行6.37mという浅い建物なので、もともと光は入りやすい形です。そこに上からの光が加わることで、日中は照明が要らないくらいの明るさになります。

ポイント③|和室4.5帖を、LDKの東に添える

LDKの南東に4.5帖の和室があります。玄関ホールからも、LDKからも入れる位置です。

来客を通す部屋としても、お子さんの遊び場としても使えます。玄関から近いので、リビングを見せずに客間へ案内できるのは便利ですね。

そしてこの和室が、5LDKの5部屋目にあたります。2階の4部屋と合わせて、寝る場所も客間も確保できている形です。

ポイント④|水回りを北西にまとめて、洗濯を一直線に

北西には、ファミリークローク2帖、洗面所、脱衣室2.5帖、浴室2帖、トイレが一列に並びます。

脱いで、洗って、干して、西端のファミリークロークにしまう。この並び順そのものが洗濯の手順になっています。

洗面所が脱衣室と分かれているので、入浴中でも歯磨きや手洗いができます。5LDKということは家族の人数も多い想定なので、この分離は効いてくるはずです。

ポイント⑤|2階に4部屋。主寝室6.8帖と子ども部屋3つ

2階は、南東に主寝室6.8帖、北東に洋室4.5帖、北西に洋室4.5帖、南西に洋室5.2帖。そしてトイレ。

吹抜けと階段を中央に置き、その周りを廊下がぐるりと回って各室に分かれる形です。この配置だと、どの部屋からも同じくらいの距離で階段に出られます。

4部屋がすべて外壁に面しているので、どの部屋にも窓があります。奥行6.37mの浅い建物だからこそできる配置ですね。

ポイント⑥|バルコニーを南中央に置いて、吹抜けとつなぐ

2階の南中央にバルコニー。その北側が吹抜けです。

この関係が効いていて、バルコニーが吹抜けの窓の前の「余白」になります。隣家がすぐ南に建っていても、バルコニーのぶんだけ距離が取れるので、視線も直接は届きません。

洗濯物を干す場所としても、2階の各室から近い位置です。ただしファミリークロークは1階なので、干す・取り込むは2階、しまうは1階という分担になります。

検討するなら、ここは確認を

  • 収納率9.66%:部屋数を5つ取ったぶん、収納に回す面積が残っていません。1階のファミリークローク2帖とシューズクローク1帖が主力で、あとは各室のクローゼットのみ。5人家族を想定するなら、明らかに足りない数字です。造作収納を最初から予算に入れておくか、和室に収納を足せないか検討したいところ。
  • 吹抜けの音は届く:音が上下に行き来するのは、家族の気配がわかるということでもあります。捉え方次第の部分ですね。ただ、生活時間のずれるお子さんがいる場合は現実的な問題になるので、個室の建具の遮音性は確認しておきたいです。
  • 吹抜けの冷暖房:高さのある空間なので、暖気は上へ逃げます。断熱と気密の数値を先に確認し、シーリングファンや床暖房を含めた計画にしておくと安心です。
  • 洗濯の上下移動:干す場所が2階のバルコニー、しまう場所が1階のファミリークローク。この往復が毎日発生します。2階に小さな収納を足せないか、あるいは1階に室内干しの場所を確保できないか、相談しておきたいところ。
  • 奥行6.37mの浅さ:明るさには有利ですが、そのぶん間口10.92mが必要になります。車を建物の横に並べて停めるなら、必要な幅はさらに増えます。台数から逆算しておきましょう。

こんなご家族に向いています

  • 隣家が近く、視線が気になる土地の方
  • 明るいリビングを何より優先したい方
  • 部屋数が必要な、5人以上のご家族
  • 客間として使える和室が欲しい方
  • 二世帯までいかないけれど、来客の多いご家庭

まとめ|窓は「大きさ」より「高さ」で考える

明るい家にしたいと相談すると、たいてい「大きな窓を」という話になります。でも大きな窓は、そのぶん外からも中がよく見えます。結局カーテンを閉めることになれば、光も入りません。

このプランがやっているのは、窓の位置を上へずらすことです。人の目線より高いところに窓を置けば、カーテンは要らない。カーテンが要らない窓は、24時間ずっと光を入れ続けてくれます。

窓の計画で迷ったら、大きさの前に高さを話してみてください。隣家の窓が何メートルの高さにあるか。それを避けられる位置はどこか。そこから考えると、閉めっぱなしにならない窓がつくれますー。

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