
概要
- 延べ面積 :89.85㎡(27.18坪)
- 部屋数 :3LDK
- 玄関 :北入り
- 間口(幅):9.1m
- 奥行(縦):12.74m
プランポイント
「LDKは南に」。これは家づくりの前提のように語られます。でも南に道路があれば、南の窓はカーテンを閉めることになる。それでは明るさも何もありません。この27.18坪の平屋は、LDKを家の中央に置いて、光を東から取りました。南向きにこだわらなくても、明るくてプライバシーの守られるリビングはつくれます。
ポイント①|LDKを中央に置いて、光は東から入れる
LDK20帖は、建物のちょうど真ん中にあります。北は子ども部屋、南は水回り、西は主寝室。四方を部屋に囲まれた位置です。
では暗いのかというと、そうではありません。東側にウッドデッキがあり、そこに面した大きな窓から光が入ります。
東からの光は、朝がいちばん強く、午後にかけてやわらかくなります。一日中カンカンに照らされるより、生活のリズムに合っている面もある。しかも東は隣家との関係次第で、南より視線が抜けやすいことも多いんですよね。
ポイント②|ウッドデッキを、東側に大きく取る
デッキは建物の東側、LDKの窓の外に広がっています。かなり大きめです。
このデッキがあることで、隣地との間に距離が生まれます。窓のすぐ外が敷地境界だと視線が気になりますが、デッキ1枚ぶん離れるだけで、ずいぶん違う。
そして掃き出し窓からそのまま出られるので、LDKの延長として使えます。朝食をここで食べる、洗濯物を干す、子どもを遊ばせる。東向きなので、夏の午後に暑くなりすぎないのも利点です。
ポイント③|南側を、水回りに明け渡す
建物の南には、洗面所3帖、トイレ、脱衣室1.5帖、浴室2帖が並んでいます。
日当たりのいちばんいい面を、水回りに使う。定石からすると逆の配置です。
でもこれには理由があって、水回りこそ乾きやすい場所であるべきなんですよね。南面なら湿気が抜けやすく、カビも生えにくい。洗面所3帖に室内干しを設ければ、南の日射しで乾きます。使い方から考えると、悪くない割り当てです。
ポイント④|主寝室7.5帖とWIC3帖を、西に
西側に主寝室7.5帖、その南にウォークインクローゼット3帖。
寝室が西というのは、朝の光が入らない配置です。ただ、寝る場所としてはむしろ好都合という方もいます。夜勤や在宅の仕事で日中に休むなら、なおさらですね。
WIC3帖が南の洗面所に隣接しているので、洗って干して、そのままここにしまえます。衣類の動線が短くまとまっています。
ポイント⑤|子ども部屋2つを、北に並べる
北側に洋室5.2帖が2つ。それぞれに「洋服入」が付いています。
北向きの部屋は日中の直射がないぶん、照明の下で机に向かうには落ち着いた環境になります。そして両室とも独立した収納を持っているので、衣類は自分の部屋で管理する形。
玄関ホールから直接入れる位置なので、LDKを通らずに部屋へ行けます。年齢が上がってきたときの距離感としては、ありがたい配置です。
ポイント⑥|玄関を北西に置いて、来客をLDKへ
玄関は北西の角。シューズクローク1帖とホールを経て、南のLDKへ。
北入りなので、道路は北側でしょうか。玄関から入ってすぐ子ども部屋の前を通らない配置になっているのも、細かい配慮です。
そして玄関からLDKへ入ると、正面に東のデッキが見えます。中央にあるLDKでも、入った瞬間に外が見えると閉塞感がありません。
検討するなら、ここは確認を
- 収納の配分:WIC3帖と各室の洋服入、シューズクローク1帖。標準的な構成ですが、パントリーやファミリークロークはありません。食品ストックの置き場と、大物をしまう場所は別に考えておきたいところです。
- 東の窓が塞がれる可能性:この計画は東からの採光が前提です。東側に建物が建つと、LDKが一気に暗くなります。隣地の状況と、将来何が建ちうるかを土地の段階で確認しておきましょう。
- 午後のLDKの明るさ:東の窓が主役なので、午後は光が回りにくくなります。夕方に家族が過ごす時間が長いなら、高窓や天窓で補えないか相談しておきたいですね。
- 冬の日射取得:南に大きな窓がない形なので、冬に太陽の熱を取り込む量は少なくなります。断熱性能で補う前提になるので、等級と窓の仕様は確認しておきたいところ。
- 奥行12.74mの敷地:南北に長い建物です。北の玄関から南の浴室まで、それなりに歩きます。日々の動きを図面でたどってみてください。
こんなご家族に向いています
- 南側に道路や隣家があり、視線が気になる土地の方
- 朝の時間を大切にしたい方
- カーテンを開けたまま過ごしたい方
- 水回りを乾きやすい場所に置きたい方
- 南北に長い敷地をお持ちの方
まとめ|「南」は目的ではなく手段
南向きが良いとされるのは、光が入るからです。つまり本当の目的は明るさであって、南という方位そのものではありません。
南に窓を取っても、そこに隣家が建っていれば光は入らない。逆に東や北でも、開けた方向なら十分に明るくなります。方位より、その先に何があるかのほうが大事なんですよね。
土地を見るときは、方位磁石だけでなく、実際に立って周りを見てみてください。どこが抜けているか。それが分かれば、LDKを置くべき場所も見えてきますー。
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