
概要
- 延べ面積 :85.29㎡(25.80坪)
- 部屋数 :3LDK
- 玄関 :南入り
- 間口(幅):6.37m
- 奥行(縦):13.65m
- 収納率 :13.09%
プランポイント
間口6.37m、奥行13.65m。幅が3間半しかない、細長い平屋です。都市部の分譲地や、旗竿地の奥、古い区画割りの土地。こういう形の敷地は意外と多くて、そのたびに「ここに家が建つだろうか」と悩まれます。この25.80坪のプランは、その悩みに対する汎用的な答えになっています。
ポイント①|細長い敷地を、素直に3つのゾーンに割る
南から北へ、玄関、個室、LDK、水回り、そして寝室。建物の長手方向に沿って、機能が順番に並んでいます。
細長い平面で無理に部屋を横並びにしようとすると、必ず暗い部屋が出ます。このプランは横に割ることをやめて、縦に積む。南の玄関から北の寝室まで、一本の流れにしました。
しかも間口6.37mというのは、部屋を2つ並べるにはぎりぎりの幅です。だから場所によって「1室で幅いっぱい」と「2室を左右に」を使い分けている。この切り替えがうまくできています。
ポイント②|LDK18帖を、幅いっぱいに使う
建物の中ほど、西側から南にかけてがLDK18帖。ここは間口をまるごと使っています。
キッチンは西側に縦向き。その南にダイニングテーブル、さらに南にリビング。建物の細長さを、そのまま一本の動線に読み替えた形です。
25.8坪の家で18帖を確保できているのは、この場所で壁を立てなかったからですね。細い建物では、仕切りを1枚入れるだけで両側が窮屈になります。逆に仕切らなければ、幅の狭さは気になりません。
ポイント③|水回りを中央に集めて、両端から等距離に
建物の中央付近に、浴室2帖、脱衣室2帖、トイレ、そして廊下。
奥行13.65mの家で水回りを端に置くと、反対側の部屋から遠くなります。中央に置けば、南の玄関からも北の寝室からも、ほぼ同じ距離です。
そして脱衣室2帖の西隣を抜けると、ファミリークローク3帖。洗って、干して、しまうがこの一角で完結します。細長い家では移動距離が長くなりがちなので、水回りの集約はとくに効いてきます。
ポイント④|ファミリークローク3帖を、寝室とLDKのあいだに
ファミリークローク3帖は、北の主寝室6帖と、南のLDKのちょうど間。
朝起きて、ここで着替えてLDKへ。洗濯物を持って、脱衣室からここへ。どちらの動きも数歩で終わります。
そしてこの収納の帯が、寝室ゾーンとLDKのあいだの緩衝にもなっています。壁一枚で隣り合うより、収納を挟んだほうが音が伝わりにくいんですよね。
ポイント⑤|個室3つを、南と北に分ける
洋室4.5帖は南、玄関ホールのすぐ北。洋室5.2帖と主寝室6帖は、建物の北端です。
つまり個室が家の両端に分かれています。南の1室は玄関から近いので、来客用や書斎にも使いやすい。北の2室は道路から遠く、静かに休めます。
3LDKという部屋数を、この細長い形で成立させているのがポイントですね。同じ25坪でも、正方形に近い形だと個室3つは窮屈になります。
ポイント⑥|玄関を南東に寄せて、東西の光を取る
玄関は南東の角。シューズクローク1帖とホールを経て、北へ進みます。
間口6.37mの建物は、東西の壁が長くなります。つまり光の入口は東西面。このプランは各部屋が東西どちらかの外壁に接するように配置されていて、どの部屋にも窓があります。
南北の壁は短いぶん、窓の数は限られます。そのぶんを東西で補う。細長い建物では、この考え方が基本になります。
検討するなら、ここは確認を
- 収納率13.09%:25.8坪でこの数字は健闘しています。ファミリークローク3帖が主力で、各室のクローゼットとシューズクローク1帖。ただしシューズクロークが1帖と小さく、大物の置き場もありません。屋外に物置を置く前提で考えておくと安心です。
- 東西の隣家との距離:細長い建物は、両隣とかなり近くなります。光の入口が東西面なので、そこが塞がれると室内が暗くなります。隣に何が建っているか、これから建つ可能性があるかを、土地の段階で見ておきたいですね。
- 奥行13.65mの移動距離:南の玄関から北の主寝室まで、まっすぐ歩いて13m以上。平屋としては長い部類です。水回りを中央に置いてあるとはいえ、日々の動きを図面の上でなぞってみてください。
- 南の洋室4.5帖の使い方:玄関ホールのすぐ隣なので、来客の気配が届きます。寝室として使うなら建具の遮音性を、書斎や客間として使うなら扉の位置を確認しておきたいところ。
- 駐車スペースの取り方:間口6.37mの敷地では、車を横に並べられません。縦列駐車になるか、建物の前に1台分を取るか。土地の形とセットで考える部分です。
こんなご家族に向いています
- 間口の狭い、奥に長い土地をお持ちの方
- 旗竿地や変形地で、平屋を諦めかけている方
- コンパクトに3LDKを確保したい方
- 洗濯まわりを1か所にまとめたい方
- お子さんが2人までのご家庭
まとめ|細長い敷地は、縦に並べれば解ける
土地を見て「細長いから無理だ」と判断されることがあります。でも細長い形そのものが悪いわけではなくて、そこに正方形の間取りを載せようとするから無理が出るんですよね。
このプランは、細長さを受け入れました。横に割るのをやめて、南から北へ機能を順番に並べる。それだけで25.8坪に3LDKが収まっています。
土地の形が悪いと感じたら、「この形だからこそ成立する並べ方はないか」と聞いてみてください。制約に沿って考えたほうが、答えは早く出ますー。
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こんな“間取り迷子”さん、ぜひご相談ください
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家づくりは、限られた期間のなかで、土地のことも住宅ローンのことも同時に決めていかなければなりません。仕事や子育てのあいまに、ご家族の意見をまとめながら、というのは本当に大変です。しかも敷地条件や住む人が違えば、同じ答えは一つとしてありません。正解のないものを一人の担当者だけと決めていくのは、やはりリスクがあります。
複数の設計士の目を通すこと、いわばセカンドオピニオンを受けることで、そのリスクはぐっと減らせます。今のプランのどこが引っかかっているのか、それを言葉にするお手伝いから始めましょう。
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