階段上ったら始まる「の」の字の動き 2階にも回遊動線のある暮らしプラン

間取り紹介

概要

  • 延べ面積 :113.02㎡(34.19坪)
  • 部屋数  :3LDK
  • 玄関   :東(西)入り
  • 間口(幅):9.555m
  • 奥行(縦):6.37m
  • 収納率  :7.59%

プランポイント

2階に上がって、廊下を進んで、部屋に入って、また戻る。ふつうの2階建ては、必ずこの「戻る」が発生します。この34.19坪のプランは、2階の吹抜けをぐるりと囲む形に廊下を回して、一周できるようにしました。上がって、回って、また階段へ。動きが「の」の字を描くんですね。1階のリビング階段から始まるこの回遊が、家全体の性格を決めています。

ポイント①|2階を、吹抜けを中心に一周できる形にする

2階の中央が吹抜けです。シーリングファンが描かれていて、その周りを廊下と各部屋がぐるりと囲んでいます。

東に主寝室7.7帖とWIC2帖、西に洋室4.6帖が2つ、南にユーティリティスペースと廊下。どこから歩き出しても、行き止まりにならずに元の位置へ戻れます。

回遊できると何がいいかというと、家族が同時に動いてもぶつからないこと。そして子どもにとっては、単純におもしろい。ぐるぐる回れる家というのは、それだけでアスレチックのような楽しさがあります。上り下りが億劫にならないんですよね。

ポイント②|吹抜けが、1階と2階を一つの家にする

吹抜けはLDKの上に位置していて、1階と2階を縦につないでいます。

2階のどこにいても、1階の気配が伝わってきます。逆にリビングからも、2階の様子が分かる。誰がどこにいるのか、声をかけなくても把握できるというのは、お子さんが小さいうちは安心につながります。

間口9.555m×奥行6.37mという、決して大きくない平面です。そこで上に抜くことで、床面積では出せない広がりを確保している。吹抜けは面積のロスと言われがちですが、この規模の家ではむしろ効いてきます。

ポイント③|リビング階段から、回遊が始まる

階段は1階の中央、LDKに面した位置にあります。いわゆるリビング階段ですね。

2階に上がるには必ずLDKを通ることになるので、家族が顔を合わせる回数が増えます。帰ってきてそのまま自室へ、ということが起きません。

そして階段を上がりきると、そこから「の」の字の回遊が始まる。1階の階段が起点になって、2階の一周につながっていく構成です。

ポイント④|畳コーナー3帖を、LDKの脇に

1階の南西、LDKの隣に3帖の畳コーナー。収納も設けられています。

お子さんを遊ばせたり、ごろ寝したり。LDKのプラスアルファのスペースとして使える場所です。収納があるので、おもちゃや備品もここにしまえます。

畳コーナーは独立させると使われなくなりがちですが、LDKに開いた形なら日常的に使い続けられます。3帖という広さも、閉じずに使うのにちょうどいい寸法ですね。

ポイント⑤|2階のユーティリティスペースを、吹抜けの南に

2階の南東、吹抜けとつながった位置にユーティリティスペースがあります。

南面なので日当たりがよく、室内干しの場所として使えます。一角にカウンターを設ければ、スタディコーナーにも。洗濯物をたたむ、アイロンをかける、といった作業もここで。

用途を限定していないので、家族の変化に合わせて使い方を変えられます。吹抜けに面しているので、こもりきりにならないのもいいところです。

ポイント⑥|1階の水回りを、東側にコンパクトにまとめる

1階の東側に、洗面所、脱衣室1.5帖、浴室2帖、そして納戸。玄関ホールのすぐ南です。

脱衣室を1.5帖と最小限にして、洗面所は別に確保。誰かが入浴中でも洗面台が使えます。

そして注目したいのは、洗濯物の流れです。1階の脱衣室で洗って、2階のユーティリティスペースで干す。階をまたぐ形なので、そこは動線として割り切っている部分ですね。

検討するなら、ここは確認を

  • 収納率7.59%:はっきり低い数字です。1階は納戸とシューズクローク1.1帖、2階はWIC2帖と各室のクローゼットのみ。3LDKで34坪という広さのわりに、しまう場所が足りていません。造作収納を最初から予算に入れておくか、納戸の中身の割り付けを詰めておくことをおすすめします。
  • 洗濯が上下に分かれる:洗うのは1階、干すのは2階のユーティリティスペース。濡れた洗濯物を持って階段を上がることになります。1階に干す場所を足せないか、あるいは浴室乾燥で完結させるか。ここは事前に決めておきたいところ。
  • 吹抜けの音とにおい:LDKの上が抜けているので、料理のにおいも一緒に上がっていきます。レンジフードの性能と給気の取り方まで、あわせて詰めておきたい部分ですね。テレビの音や話し声も2階に届くので、生活時間のずれるご家族がいる場合は建具の遮音性も確認を。
  • 吹抜けの冷暖房:天井が高いぶん、暖気は上に逃げます。断熱等級と気密の数値を確認し、シーリングファンだけに頼らない計画にしておくと安心です。
  • 奥行6.37mの浅さ:明るさには有利な形ですが、そのぶん間口9.555mが必要です。両隣との離れを含めて、敷地に載るか確認しておきましょう。

こんなご家族に向いています

  • お子さんが小さく、家の中で遊べる仕掛けが欲しい方
  • 家族の気配が伝わる家にしたい方
  • リビング階段を前向きに考えられる方
  • 2階に作業スペースが欲しい方
  • 持ち物を絞った暮らしができる方

まとめ|行き止まりのない家は、動きが軽くなる

間取りの良し悪しは、部屋の広さだけでは決まりません。歩いてみたときに、行き止まりが多いか少ないか。これが日々の動きやすさを左右します。

このプランは、2階を吹抜けの周りで一周できる形にしました。戻る動きがなくなり、家族がすれ違わずに動けます。そしてその輪が1階のリビング階段から始まっているので、家全体が一続きの流れになっている。

図面を見るときは、指で歩いてみてください。同じ道を二度通るなら、そこに改善の余地があります。回れる家は、住んでみると想像以上に軽やかですー。

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