

概要
- 延べ面積 :125.04㎡(37.82坪)
- 部屋数 :3LDK
- 玄関 :北入り
- 間口(幅):5.46m
- 奥行(縦):13.65m
プランポイント
間口5.46m、奥行13.65m。幅が3間しかないのに、奥行はその2倍半あります。こういう敷地で怖いのは、暗さと閉塞感です。細い廊下が延々と続いて、両側に小さな部屋が並ぶ。そうならないための手が、この37.82坪の家にはいくつも入っています。
ポイント①|幅を割らない。1室で3間を使い切る
まず徹底しているのが、建物の幅を縦に割らないことです。
1階のLDK17.0帖は、間口5.46mをまるごと使っています。2階の主寝室8.0帖も同様。幅いっぱいの部屋にすることで、両側の壁に窓が取れます。
3間の幅を2つに割ると、それぞれ1間半。そこに廊下を通せば、残りは1間ちょっとです。それでは部屋になりません。割らないという判断が、この形では最初にくる選択です。
ポイント②|LDKを南の端に置いて、光の当たる場所を使い切る
1階の南半分がLDK17.0帖。キッチンは北寄りで、そこから南へダイニング、リビングと続きます。
細長い敷地では、光が入るのは短辺の南北です。だから、いちばん長くいる場所を南の端に置く。
そして北側には水回りと収納をまとめました。暗くても困らない機能を、暗くなる側へ。優先順位をつけて配置する、というだけのことですが、これができていない家は意外と多いんですよね。
ポイント③|脱衣室4.0帖という、思い切った広さ
1階の西側に脱衣室4.0帖。37坪台の家でも、これは大きい部類です。
物干しのバーも描かれていて、洗って干すまでをここで行う想定。北西の位置なので日は入りませんが、室内干しなら関係ありません。
そして東隣にファミリークローク3.0帖。干して、乾いたら数歩でしまえます。細長い家は移動距離が長くなりがちなので、水回りを一か所に集めた判断が効いています。
ポイント④|2階の中央に、フリースペースを置く
2階の中央東寄りに「フリースペース」があります。階段の隣で、北の子ども部屋と南の主寝室のあいだ。
細長い2階建てでいちばん息苦しくなるのが、この中間部です。普通なら廊下になる場所。そこを廊下ではなく、幅のある居場所にしています。
歩くためだけの細い通路と、座れる余白のある空間。同じ面積でも、感じ方がまったく違います。閉塞感を避けるというのは、こういう場所の扱い方のことですね。
ポイント⑤|収納3.0帖を、LDKの南東に
1階のLDKの南東に、3.0帖の収納。
細長い建物は、階段下や隅の余りが生まれにくい形です。だから収納は意識して確保しないと足りません。
LDKに面した3帖の収納があれば、日用品や子どものおもちゃをここに入れられます。リビングが散らからない仕組みとしては、かなり実用的な位置ですね。
ポイント⑥|2階に主寝室8.0帖、WIC3.0帖、書斎2.0帖
2階は、北に洋室5.4帖が2つ、中央にWIC3.0帖とフリースペース、南に主寝室8.0帖と書斎2.0帖、バルコニー2.0帖。
主寝室が8帖と広く、しかも幅いっぱいを使っています。南面なので日当たりも確保されています。
書斎2.0帖は机ひとつ分ですが、扉で仕切れる場所。細長い家でも、こもれる場所は確保できるという例です。
検討するなら、ここは確認を
- 収納の配分:ファミリークローク3.0帖、収納3.0帖、WIC3.0帖、パントリー1.0帖、シューズクローク1.0帖。37坪台としては十分です。玄関のシューズクロークが1帖と小さめなので、外で使う道具が多いご家庭は屋外の物置も検討したいところ。
- 東西の隣家との距離:幅5.46mの建物なので、両隣とはかなり近くなります。幅を割らない設計なので窓は東西に取れますが、そこが塞がれると効果が半減します。隣に何が建っているか、土地の段階で確認を。
- 奥行13.65mの移動距離:北の玄関から南のリビングまで、13m以上あります。2階建てなので階段の上り下りも加わります。朝起きてから出かけるまでの動きを、図面の上で一度なぞってみてください。
- フリースペースの使い方:用途を決めていない場所は、決めないまま建てると物置になります。何を置くか、どう使うかを一つ想定してから着工したいところ。
- 駐車スペースの取り方:間口5.46mでは、車を横に並べられません。奥へ2台続けて置くか、道路際に1台だけ確保するか。土地の形と一緒に考える部分です。
こんなご家族に向いています
- 間口が狭く、奥行のある土地をお持ちの方
- 細長い敷地で、暗くならない家を建てたい方
- 洗って干すまでを一室で終わらせたい方
- 主寝室を広く取りたいご夫婦
- お子さんが2人までのご家庭
まとめ|細い敷地では、割らないことが正解
間口の狭い土地に間取りを載せるとき、つい普通の家と同じように部屋を並べようとします。廊下を通して、両側に部屋を配って。でもそれをやると、どの部屋も細切れになります。
このプランは、幅を割らないことを最優先にしました。1室で3間を使い切る。廊下は最小限にして、中間部は居場所にする。
土地の形が特殊なときは、標準的な間取りを当てはめないほうがうまくいきます。その形だからこそ成立する並べ方を、まず描いてもらってくださいー。
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こんな“間取り迷子”さん、ぜひご相談ください
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家づくりは、限られた期間のなかで、土地のことも住宅ローンのことも同時に決めていかなければなりません。仕事や子育てのあいまに、ご家族の意見をまとめながら、というのは本当に大変です。しかも敷地条件や住む人が違えば、同じ答えは一つとしてありません。正解のないものを一人の担当者だけと決めていくのは、やはりリスクがあります。
複数の設計士の目を通すこと、いわばセカンドオピニオンを受けることで、そのリスクはぐっと減らせます。今のプランのどこが引っかかっているのか、それを言葉にするお手伝いから始めましょう。
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