
概要
- 延べ面積 :109.31㎡(33.07坪)
- 部屋数 :3LDK
- 玄関 :南入り
- 間口(幅):13.65m
- 奥行(縦):9.1m
- 収納率 :18.56%
プランポイント
家族の仲を良くする間取り、というものがあるとすれば、それはみんなを近づける間取りではないと思います。近すぎると、かえって気を遣う。この33.07坪の平屋は、子ども部屋を西の端に、主寝室を東の端に置いて、そのあいだにLDKを挟みました。会うためには通る、でも近すぎない。そういう距離のつくり方です。
ポイント①|親と子の部屋を、家の両端に離す
西の端に洋室4.5帖が2つ。東の端に主寝室8帖。この2つは、家のいちばん遠い対角に置かれています。
あいだにあるのがLDK20.7帖です。つまり子どもが自室から出てくると、必ずLDKを通る。親も同じ。互いに顔を合わせる回数が自然と増えます。
一方で、部屋にこもってしまえば互いの音は届きません。13.65mの距離があるので、生活時間がずれても邪魔になりません。会いやすいけれど、離れられる。この両立が狙いですね。
ポイント②|和室3帖を、LDKの北に埋め込む
LDKの北側、家のほぼ中央に3帖の和室。押入も付いています。
小さめですが、その分「部屋」にならずLDKの一部として使い続けられます。子どもを寝かせておく、乾いたものを広げる、腰を下ろして休む。
そして位置が中央なので、どこからでも見えます。誰かがここにいると、家じゅうから気配が分かる。家族が集まる小さな核として置かれている感じですね。
ポイント③|ファミリークローク5帖という、思い切った集約
和室の北に、5帖のファミリークローク。33坪の家で衣類収納に5帖を割くのは、かなりの決断です。
その代わり、各部屋のクローゼットは小さく抑えられています。家族全員の衣類がここに集まるので、洗濯物を4か所に配って歩く必要がありません。
しかも西隣が洗面所と脱衣室2.5帖。洗って、干して、隣にしまう。この距離の短さが、5帖を割いた見返りです。
ポイント④|LDK20.7帖が、家の中央で全部をつなぐ
LDKは20.7帖。キッチンは西寄りに縦向きで、その南にダイニングテーブル、東にL字のソファ。南面の窓の先にはウッドデッキとシンボルツリー。
このLDKに、西の子ども部屋、北の和室とクローク、東のホールと主寝室、すべてが面しています。家の交差点です。
そしてキッチンに立つと、南のダイニング、東のリビング、北の和室が見渡せます。誰がどこにいるか把握できる立ち位置ですね。
ポイント⑤|主寝室8帖を、玄関の近くに置く
東側の主寝室は8帖。机を置いた図面になっていて、寝るだけの部屋にはしない想定です。
玄関ホールのすぐ北という位置なので、帰宅してすぐ着替えられます。そして専用のトイレがホールを挟んで近くにあるのも、夜中には助かる配置です。
子ども部屋が4.5帖ずつなのに対して、主寝室が8帖。この差は大きく見えますが、夫婦2人で使うことを考えると妥当なところでしょう。
ポイント⑥|水回りを北西にまとめ、パントリーでキッチンとつなぐ
北西には、浴室2帖、脱衣室2.5帖、洗面所、トイレ。そして南にパントリー。
パントリーがキッチンと水回りのあいだにあるので、料理をしながら洗濯機を回しに行くのが数歩です。
この水回りゾーンは、西の子ども部屋からも近い位置。子どもたちが自分で身支度できる距離に置かれています。
検討するなら、ここは確認を
- 収納率18.56%:かなり多い部類です。ファミリークローク5帖が中心で、シューズクローク2帖、パントリー、和室の押入。ただし5帖を家族全員で分け合う形なので、一人ずつの区画をどう割り振るかは決めておきたいところ。棚とハンガーパイプの配置まで詰めておくと確実です。
- 収納に使う面積の大きさ:ファミリークローク5帖とシューズクローク2帖で、合わせて3.5坪ほど。この面積を個室やLDKに回さなかった判断に納得できるかどうかが、選ぶかどうかの分かれ目になります。
- 子ども部屋が4.5帖ずつ:衣類をクロークに出す前提の広さです。机とベッドを置くとほぼ埋まるので、成長後の家具配置を一度描いてもらうと安心です。
- 子ども部屋から水回りが近く、主寝室からは遠い:夫婦が浴室を使うには、LDKを横切ることになります。夜の時間帯にお子さんがLDKにいる場合、どう感じるか。生活の場面を想像してみてください。
- 間口13.65mの敷地:東西に長い建物です。両端に部屋を離す構成なので、この幅は削れません。土地の間口を先に確認しておきましょう。
こんなご家族に向いています
- お子さんが大きくなってからの関係まで考えたい方
- 家族が顔を合わせる機会は増やしたいけれど、干渉はしたくない方
- 洗濯物をしまう手間を家族全員ぶん減らしたい方
- 主寝室をゆったり取りたいご夫婦
- 東西に長い敷地をお持ちの方
まとめ|仲の良さは、距離の設計で決まる
家族のコミュニケーションを増やしたい、という要望はよく聞きます。それに対して「リビング階段にしましょう」「子ども部屋を狭くしましょう」といった提案がされることが多いですよね。
でも強制的に顔を合わせる仕組みは、思春期に反発を生むこともあります。大事なのは、会いやすいと同時に離れられること。
このプランは、部屋を両端に離して、そのあいだに共有の場所を置きました。会いたくなければ部屋にいればいい。でも出てくれば必ず誰かがいる。その距離感が、長く続く関係をつくるのだと思いますー。
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こんな“間取り迷子”さん、ぜひご相談ください
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家づくりは、限られた期間のなかで、土地のことも住宅ローンのことも同時に決めていかなければなりません。仕事や子育てのあいまに、ご家族の意見をまとめながら、というのは本当に大変です。しかも敷地条件や住む人が違えば、同じ答えは一つとしてありません。正解のないものを一人の担当者だけと決めていくのは、やはりリスクがあります。
複数の設計士の目を通すこと、いわばセカンドオピニオンを受けることで、そのリスクはぐっと減らせます。今のプランのどこが引っかかっているのか、それを言葉にするお手伝いから始めましょう。
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