
概要
- 延べ面積 :94.40㎡(28.55坪)
- 部屋数 :3LDK
- 玄関 :北入り
- 間口(幅):8.645m
- 奥行(縦):15.015m
- 収納率 :16.21%
プランポイント
間口8.645m、奥行15.015m。奥に長い敷地は、道路に面した部分が狭いぶん、駐車場をどう取るかで悩みます。前面に車を置けば建物が奥へ押し込まれ、庭も削られる。この28.55坪の平屋は、その悩みをガレージを建物の中に取り込むことで解決しました。敷地の輪郭に沿って建物を伸ばし、使える面積を最後まで使い切っています。
ポイント①|ビルトインガレージで、駐車場ぶんの敷地を浮かせる
北西の角がビルトインガレージです。建物の一部として屋根の下に車が入る形ですね。
奥長の敷地で駐車場を屋外に取ろうとすると、建物の前に車1台ぶんの空地が必要になります。幅3m弱、長さ5.5m。これはそのまま建物が使えたはずの面積です。
ガレージを建物に組み込めば、その面積を屋根の下に入れられます。雨に濡れずに乗り降りでき、車も傷みにくい。「敷地いっぱいに建てたい」という要望に対して、いちばん素直な答え方だと思います。
ポイント②|玄関を北の中央に置いて、東西に振り分ける
玄関は北側の中央、ガレージのすぐ東隣です。シューズクローク1帖を通ってホールへ。
ここから南へ伸びるホールが、この家の背骨になります。西側に主寝室、東側に洋室2つ、南に水回りとLDK。細長い平面を一本の通路でつなぐ、シンプルな構成です。
ガレージから直接ホールに入れる位置関係なので、雨の日に買い物袋を持って濡れずに家に入れます。奥長の敷地では玄関までのアプローチが長くなりがちなので、これは大きい利点ですね。
ポイント③|個室を北半分に集めて、南をLDKに明け渡す
北東に洋室4.5帖、その南に洋室4.5帖。西側には主寝室7帖。個室3つがすべて建物の北半分に収まっています。
奥長の敷地は、南に行くほど日当たりがよくなります。だからいちばん奥、つまり南側をLDKに使いたい。そのために個室を北へ寄せた、という順番ですね。
主寝室7帖は西側の壁いっぱいを使っていて、南側には長いクローゼットの帯が続きます。北側に個室を並べると暗くなりがちですが、間口8.645mの東西両面から光を取れるので、そこまで暗くはなりません。
ポイント④|LDK18.5帖と、東側のウッドデッキ
南の端がLDK18.5帖。西側にキッチンが縦に配置され、そこからダイニング、リビングと東へ広がります。
そして東側には、建物と同じくらいの幅を持つ大きなウッドデッキ。LDKからも、洗面脱衣室からも出られる位置にあります。
奥長の敷地は、庭を取るなら建物の横か奥のどちらかです。このプランは東側にまとめて確保して、リビングと洗濯物の両方に使えるようにしました。デッキの先には植栽もあり、隣家との間の緩衝にもなっています。
ポイント⑤|パントリー2.6帖を、キッチンの北側に
キッチンの北隣に2.6帖のパントリー。28坪台の平屋としては大きめの確保です。
位置がよくて、玄関ホールから南へ来る途中にあります。買い物から帰って、ガレージ・玄関・ホールと進んで、LDKに入る手前でパントリーへ。食材を持ってリビングを横切る必要がありません。
さらにパントリーの北側は主寝室のクローゼットに接していて、収納が家の中央に帯状に並ぶ形。この帯が個室ゾーンとLDKの間の緩衝にもなっていて、生活音を和らげる働きもしています。
ポイント⑥|洗面脱衣室3.2帖を、デッキとつなぐ
中央東寄りに洗面脱衣室3.2帖、その西に浴室2帖とトイレ。
洗面脱衣室が3.2帖あり、洗濯機と洗面台を置いてもゆとりがあります。そして注目したいのは、この部屋から東のウッドデッキへ直接出られること。
洗って、そのまま数歩で外に干せる。雨の日は室内干し、晴れの日は外。この距離の短さは、毎日のことだけに効いてきます。奥長の家は移動距離が長くなりがちなので、水回りと物干しを直結させた判断は理にかなっています。
検討するなら、ここは確認を
- 収納率16.21%:数字は良いのですが、その大半を家の中央の帯が担っている点は頭に入れておきたいです。パントリー2.6帖と主寝室脇のクローゼットが収納の主力で、洋室2つは標準的なクローゼットのみ。お子さんの荷物が増えたとき、中央の帯をどう分け合うかを決めておくと揉めません。
- ビルトインガレージの構造とコスト:車が入る幅の開口を壁につくるため、その部分の構造補強が必要になります。シャッターを付けるかどうかでも金額が変わります。ガレージぶんの面積が延床に算入されるかどうか(容積率の緩和が使えるか)も、地域によって扱いが違うので確認を。
- ガレージの音とにおい:居室と壁一枚で接する形です。エンジン音、シャッターの開閉音、排気のにおい。深夜や早朝に車を使うご家庭では、断熱と気密、換気の計画をしっかり詰めておきたいところ。
- 奥行15mの移動距離:北端のガレージから南端のLDKまで、まっすぐ歩いて15m近くあります。平屋としてはかなり長い部類です。日々の動線を一度図面の上でなぞってみてください。
- 東西の隣家との距離:間口8.645mの建物を敷地いっぱいに建てるので、両隣とはかなり近くなります。東側のデッキから隣家の窓が見えないか、逆に見られないか。窓の位置は先に建っている家を見てから決めたいですね。
こんなご家族に向いています
- 間口が狭く、奥に長い土地をお持ちの方
- 車を大切にされている方、雨に濡れずに乗り降りしたい方
- 敷地の面積を余すところなく使いたい方
- 平屋で3LDKを希望されるご家族
- 洗濯物を外に干す機会が多いご家庭
まとめ|駐車場も「屋根の下」に入れてしまう
家づくりの計画では、建物と駐車場を別々に考えることが多いですよね。でも敷地が限られている場合、その分け方こそが面積を無駄にしている原因だったりします。
このプランは、車の置き場を建物の一部にしてしまうことで、その無駄を消しました。結果として、奥長の敷地に28.55坪の3LDKと、大きなウッドデッキまで載っています。
土地が狭いと感じている方は、建物の外に何が置かれているかを見直してみてください。車、自転車、物置。それらを屋根の下に取り込めないか考えると、思っていたより広く使える場合がありますー。
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こんな“間取り迷子”さん、ぜひご相談ください
- 提案されたプランに、どうもピンとこない
- 担当者と感覚が合わず、モヤモヤしている
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- 完成したあとの暮らしが、うまく想像できない
家づくりは、限られた期間のなかで、土地のことも住宅ローンのことも同時に決めていかなければなりません。仕事や子育てのあいまに、ご家族の意見をまとめながら、というのは本当に大変です。しかも敷地条件や住む人が違えば、同じ答えは一つとしてありません。正解のないものを一人の担当者だけと決めていくのは、やはりリスクがあります。
複数の設計士の目を通すこと、いわばセカンドオピニオンを受けることで、そのリスクはぐっと減らせます。今のプランのどこが引っかかっているのか、それを言葉にするお手伝いから始めましょう。
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