
概要
- 延べ面積 :99.58㎡(30.12坪)
- 部屋数 :4LDK
- 玄関 :南入り
- 間口(幅):12.74m
- 奥行(縦):8.645m
- 収納率 :10.08%
プランポイント
子ども部屋を3つつくるとき、いちばん揉めるのは広さの差です。上の子が広い、下の子が狭い。その理由をきちんと説明できる親は、たぶんいません。この30.12坪の平屋は、4.6帖を3つ、寸分違わず並べました。しかも廊下を使わずに。30坪という限られた面積で3部屋を均等にするための、割り切った構成です。
ポイント①|4.6帖を3つ、北側に横並びで
北側に洋室4.6帖が3つ。間口12.74mのうち、3.185mずつを3等分して使っています。
3室とも同じ寸法、同じ形、同じ北向き。条件がそろっているので、どの部屋を選んでも不公平になりません。
きょうだいの部屋割りは、親が思う以上に本人たちにとって大きな問題です。同じにしておけば、その議論自体が起きない。設計でできる、いちばん確実な解決策ですね。
ポイント②|廊下をつくらず、LDKから直接入る
3室の南側は、そのままLDK18.5帖です。廊下がありません。
部屋を3つ並べると、普通は前に廊下が要ります。でもそれをつくると、30坪では他が削られる。ここではLDKに廊下の役目を兼ねさせました。
その結果、4.6帖×3を確保しながらLDKに18.5帖を残せています。子どもが部屋に入るときは必ずLDKを通るので、顔を合わせる機会も自然と増えます。
ポイント③|4.6帖という広さの意味
4.6帖は、机とベッドを置いてぎりぎりという寸法です。決して広くはありません。
ただ、3部屋を均等にしようとすると、30坪ではこのあたりが限界になります。1室を広くすれば、他が狭くなる。全部を5帖にすれば、LDKか収納が削られます。
均等を優先するか、広さを優先するか。このプランは前者を選びました。その判断に納得できるかどうかが、選ぶかどうかの分かれ目です。
ポイント④|LDK18.5帖を、中央から南に
LDKは18.5帖。キッチンは中央北寄りに横向きで、その東にダイニングテーブル、南西にソファ。
南面には掃き出し窓が並び、外には幅の広いウッドデッキ。3人のお子さんがいる想定なら、外にも居場所があるのは助かります。
キッチンに立つと、北の3部屋の入口が全部見えます。誰が出入りしているか把握できる位置ですね。
ポイント⑤|洗濯の場所を、西側に固める
西側には、浴室2帖、脱衣室1.5帖、ランドリールーム2.5帖、洗面所、トイレ。
脱衣室を1.5帖に絞って、干す作業はランドリールーム2.5帖で。洗面所は独立しているので、入浴中でも洗面台が使えます。
5人が暮らす想定なら、この洗面の分離は効いてきます。朝の数分の待ち時間が、人数分だけ積み重なりますから。
ポイント⑥|主寝室7.1帖とWIC2.5帖を、東の端に
南東の角に主寝室7.1帖、その北にWIC2.5帖。そしてトイレがもう1か所。
子ども部屋3つが北、主寝室が南東。家の対角に分かれているので、生活時間がずれても互いに響きにくい配置です。
トイレが東西に1か所ずつあるのも、人数の多い家では大事なところ。間口12.74mの横長なので、端から端まで歩かずに済みます。
検討するなら、ここは確認を
- 収納率10.08%:部屋数を優先したぶん、収納は削られています。WIC2.5帖とシューズクローク1帖、各室のクローゼットのみ。ファミリークロークもパントリーもありません。5人分の持ち物を考えると明らかに足りないので、造作収納を最初から予算に入れておきたいところです。
- 子ども部屋がLDKに面する:3室とも入口がLDK側です。思春期になると、友人を通しにくいという声が出るかもしれません。ご家族の考え方次第の部分ですが、建具の遮音性は確認しておきたいですね。
- 4.6帖で足りるか:机とベッドを置くと、床の余白はわずかです。3人が同時に自室で過ごす時期を想像して、家具の配置を一度描いてもらうと確実です。
- 北向きの3部屋:日中の明るさは南側に劣ります。3人が在宅で勉強する時期を考えると、窓の大きさと照明計画は確認しておきたいところ。
- 間口12.74mの敷地:横長の建物なので、それを受け止める幅が必要です。5人家族なら車2台も想定されるので、駐車スペースを含めて敷地に載るか確認を。
こんなご家族に向いています
- お子さんが3人いらっしゃるご家庭
- 部屋の広さで子どもに差をつけたくない方
- 30坪前後で4LDKを実現したい方
- 洗濯まわりを1か所にまとめたい方
- 東西に長い敷地をお持ちの方
まとめ|均等にすると、決めることが減る
間取りの打ち合わせで意外と時間を取られるのが、子ども部屋の割り振りです。誰がどこを使うか、広さをどうするか。家族で意見が割れることもあります。
このプランは、全部同じにすることでその議論を消しました。決めなくていいことは、決めなくていい。設計としては制約が増えますが、家族にとっては楽です。
ただし均等にするには、面積の犠牲が伴います。4.6帖という広さで足りるかどうか。そこだけは、家具を並べて具体的に確かめてから決めてくださいー。
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こんな“間取り迷子”さん、ぜひご相談ください
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家づくりは、限られた期間のなかで、土地のことも住宅ローンのことも同時に決めていかなければなりません。仕事や子育てのあいまに、ご家族の意見をまとめながら、というのは本当に大変です。しかも敷地条件や住む人が違えば、同じ答えは一つとしてありません。正解のないものを一人の担当者だけと決めていくのは、やはりリスクがあります。
複数の設計士の目を通すこと、いわばセカンドオピニオンを受けることで、そのリスクはぐっと減らせます。今のプランのどこが引っかかっているのか、それを言葉にするお手伝いから始めましょう。
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