

概要
- 延べ面積 :104.34㎡(31.57坪)
- 部屋数 :3LDK
- 玄関 :南入り
- 間口(幅):8.19m
- 奥行(縦):10.01m
- 収納率 :10.51%
プランポイント
「ただいま」のあと、家族はそれぞれ違う場所へ向かいます。手を洗いに行く人、荷物を置きに行く人、まっすぐリビングへ行く人。この間取りは、その分かれ道を玄関のところであらかじめ用意しています。3方向に分岐する玄関です。
ポイント①|玄関ホールから、3つの方向へ分かれる
玄関を上がると、そこから行き先が3つに分かれます。ひとつはLDKへ。ひとつは水回りへ。もうひとつは主寝室とウォークインクローゼットのあるゾーンへ。
ふつうの間取りだと、玄関からいったん廊下に出て、そこから各所に振り分けます。この間取りは玄関ホールそのものを分岐点にしているので、通路のための面積がほとんど要りません。
家族の行き先が違うのに、同じ道を通らなくていい。朝出かけるときも、帰ってきたときも、玄関で渋滞しにくい形です。
ポイント②|玄関土間からシューズクローク、そしてパントリーへ
玄関の土間は奥に長く伸びていて、その先がシューズクロークです。さらにそこからパントリー、キッチンへとつながっています。
つまり、靴を履いたまま荷物を運び込めるということですね。買い物袋も、まとめ買いの飲料も、土間のまま奥まで持っていける。重いものを持ち上げてリビングを横切る、という動きが発生しません。
冷蔵庫もパントリーのすぐ隣。買ってきたものが最短距離で収まります。
ポイント③|主寝室6帖とWIC3帖が1階。将来は平屋のように
主寝室6帖と、ウォークインクローゼット3帖が1階にあります。LDK、水回り、寝室、収納がすべて1階に揃っている構成です。
2階へ上がらなくても生活が完結するので、お子さんが独立したあとも、階段がつらくなってからも、そのまま住み続けられます。2階は洋室6帖と5.2帖、トイレのみ。子ども部屋として使う期間が終われば、あとは客間や物置として気楽に使える形です。
WICが3帖と大きめなので、寝室に洋服があふれません。
ポイント④|水回りは一列。ファミリークロークも同じ側に
浴室2帖、脱衣室2.5帖、洗面所、トイレが縦に並び、その先にファミリークローク2帖があります。洗濯機は脱衣室の中です。
洗って、着替えて、しまう。この3つが同じ並びにあるので、洗濯物を持って階段を上がる必要がありません。1階完結型の間取りは、この洗濯動線の短さが最大の利点かなと思います。
洗面所が脱衣室と分かれているので、朝の身支度と入浴がぶつからないのも効いています。
ポイント⑤|18.2帖のLDKと、南に続くデッキ
LDKは18.2帖。南面が大きく開いていて、その先にウッドデッキが続きます。
キッチンは壁付けに近い配置で、そこからダイニング、リビングと南へ広がる並びです。奥行のある土地(間口8.19m・奥行10.01m)に対して、南北方向に視線が抜ける構成になっています。
間口が8.19mと決して広くない敷地ですが、LDKに18.2帖を確保できているのは、廊下を作らなかったぶんが効いているからですね。
検討するなら、ここは確認を
- 収納率10.51%:余裕がある数字ではありません。ファミクロ2帖、WIC3帖、シューズクロークが主な収納になります。2階の洋室にクローゼットが見当たらないので、お子さんの荷物は造作や家具で足す前提で考えておきたいところです。
- 主寝室とLDKが隣り合っている:壁一枚を挟んで寝室とリビングが並びます。ご家族の生活時間がずれる場合、テレビの音や話し声が気になる可能性があります。間の壁に遮音対策をするかどうか、確認しておきたいですね。
- 2階が小さく、下屋が大きい形:1階に対して2階がかなり小さいので、屋根の形が複雑になります。総二階に比べて施工費は上がりますし、屋根の面積が広いぶん、将来のメンテナンス費用も見ておく必要があります。
- 玄関土間の面積:土間を長く取っているぶん、居室に使える面積は減っています。土間をどこまで活用するか(自転車を入れる、ベビーカーを置くなど)を具体的に決めておくと、広さの判断がしやすくなります。
- 2階にトイレはあるが洗面がない:夜中に起きたときや、朝の混雑時を考えると、小さな洗面を足すかどうかは検討の余地があります。
こんなご家族に向いています
- 帰宅時に家族の動きがばらばらになるご家庭
- まとめ買いをする方、重い荷物を運ぶ機会が多い方
- 階段を使わない生活も想定しておきたい方
- 洗濯を1階で完結させたい方
- 間口8m台の敷地で3LDKを建てたい方
まとめ|玄関は、家の交差点として設計できる
玄関は「靴を脱ぐ場所」として考えられがちですが、実際は家じゅうへの分岐点です。ここでうまく振り分けられるかどうかで、その先の動線の長さが決まってきます。
この間取りのように3方向へ分けておくと、家族が同時に帰ってきても、それぞれが違う道を通れます。廊下を長く取らなくても、動線が交わらない。面積を増やさずに使い勝手を上げる方法として、けっこう効く考え方です。
いまの間取りで玄関からの行き先が一本道になっているなら、そこを分岐にできないか見てみてください。動線の印象がかなり変わるかもしれませんー。
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