
概要
- 延べ面積 :104.34㎡(31.56坪)
- 部屋数 :4LDK
- 玄関 :東西入り
- 間口(幅):14.105m
- 奥行(縦):8.19m
- 収納率 :13.88%
プランポイント
「どの部屋も南向きがいい」。打ち合わせで一度は出てくる希望ですが、実際にやろうとすると部屋の並べ方にかなり無理が出ます。この31.56坪の平屋は、それを正面から成立させたプランです。主寝室も、子ども部屋2つも、和室も、そしてLDKも、ぜんぶ南に面している。4LDKでこれをやり切っているところが見どころです。
ポイント①|居室を南に一列、水回りを北に一列
間口14.105m×奥行8.19m。この横長の形が、全部屋南向きを可能にしています。
やっていることはシンプルで、南側に居室を横一列、北側に玄関と水回りを横一列。この2列構成だけです。奥行を8.19mに抑えているからこそ、どの部屋も南の外壁に接することができています。
奥行のある正方形に近い平屋だと、必ず「北に押し込まれる部屋」が出ます。ここは間口を広く、奥行を浅くという判断を最初にしたことで、全部屋南向きという条件をクリアしているんですね。
ポイント②|LDK20.3帖と和室4.5帖が、南のデッキでつながる
東側のLDKは20.3帖。その西隣に4.5帖の和室があり、どちらも南面が掃き出し窓です。窓の外には、和室の前からLDKの前まで続くウッドデッキ。
この和室の置き方がうまくて、LDKとは引き戸でつながり、南のデッキとも直接つながっています。開け放てばLDKの延長として25帖近い一体空間になり、閉じれば客間や寝室として独立する。
和室を独立した「離れ」のように奥に置くプランもありますが、南面に並べてデッキで結ぶこの形のほうが、日常的に使う頻度は上がります。使われない和室ほどもったいないものはないので、これは正解だと思います。
ポイント③|北側に、玄関から水回りまでを一直線に
北側の列は、西から順に玄関・シューズクローク1.5帖・脱衣室2帖・浴室2帖・洗面所・トイレ・パントリー1.2帖・納戸1.5帖、そしてキッチン。生活に必要な機能がすべてこの一列に並んでいます。
北側は日が入りにくい面ですが、水回りと収納にとっては大きな問題になりません。むしろ直射日光が当たらないぶん、食品や衣類の保管には向いています。
そして洗面所を廊下状に使って、脱衣室・浴室・トイレ・パントリーへ分岐させる形になっているので、この列を歩くだけで家事がひととおり片付きます。
ポイント④|主寝室7帖とWIC2.5帖を、西端にまとめる
南西の角に主寝室7帖。その西側にウォークインクローゼット2.5帖が張り出しています。
主寝室が7帖というのは、この規模の平屋としてはゆったりした部類です。しかもクローゼットが部屋の中ではなく外に張り出しているので、7帖をまるごとベッドと過ごす場所に使えます。
寝室を家の端に置くと、他の部屋の生活音から距離が取れます。子ども部屋2つが隣にあるプランなので、この配置は睡眠の質という点でも意味がありますね。
ポイント⑤|子ども部屋4.4帖×2を、真ん中に並べる
洋室4.4帖が2つ、主寝室と和室の間に並んでいます。どちらも南向きで、それぞれにクローゼット付き。
4.4帖という広さは、机とベッドと収納を置いてちょうどという寸法です。広くはありませんが、子ども部屋を広くしすぎると出てこなくなる、というのはよく言われることでもあります。
2部屋が並んで、その前をホールが通る形。個室の入口がリビングから直接見える位置ではないので、思春期のお子さんにとっての距離感も保たれています。
ポイント⑥|納戸1.5帖とパントリー1.2帖を、キッチンの背面に
キッチンの西側に、パントリー1.2帖と納戸1.5帖が並んでいます。小さいながら、この2つが効いています。
パントリーは食品と日用品のストック。納戸は掃除機や季節家電といった、部屋には置きたくないもの。用途を分けて2つ持つことで、「とりあえずここに置く」場所が生まれにくくなります。
しかも位置が家のほぼ中央なので、どの部屋からも遠くありません。収納は大きさより、取りに行く距離で決まる部分が大きいんですよね。
検討するなら、ここは確認を
- 収納率13.88%:2階に逃がせない平屋でこの数字なら、かなり余裕がある部類です。WIC2.5帖・SC1.5帖・納戸1.5帖・パントリー1.2帖と、用途別に分かれているのも実用的。あとは各洋室のクローゼットの中身を、お子さんの成長に合わせてどう使うかですね。
- 間口14.105mの敷地が要る:これが最大のハードルです。両側の離れを取ると、間口17m前後は欲しいところ。この横長の形を載せられる土地かどうか、まず確認が必要です。
- 北側の部屋が一つもない安心感と、その裏側:全部屋南向きということは、北側は玄関と水回りだけということです。北側の窓は小さくなるので、家全体の通風は南北方向より東西方向に頼ることになります。夏の風の抜け方は設計時に相談しておきたいところ。
- 和室をLDKに開くかどうか:引き戸を開けたときの一体感は魅力ですが、来客が泊まる部屋として使うなら、音とにおいは筒抜けになります。使い方を先に決めてから、建具の遮音性を選びたいですね。
- デッキの手入れ:南面いっぱいのウッドデッキは気持ちいい反面、面積が大きいぶん再塗装や清掃の手間もかかります。素材を樹脂系にするか、木の質感を取るか。10年後の姿を想像して選ぶのがおすすめです。
こんなご家族に向いています
- 「全部屋南向き」をどうしても譲りたくない方
- 横に広い土地をお持ちの方、あるいは探せる方
- 4LDKを平屋で成立させたいご家族
- 和室を客間としてではなく、日常的に使いたい方
- 家事の動線を一直線にまとめたい方
まとめ|全部屋南向きは、間口で決まる
全部屋南向きという条件は、間取りの工夫だけでは実現できません。土地の間口が広くて、奥行を浅くできるかどうか。ほぼこの一点で決まります。
このプランは間口14.105m・奥行8.19mという寸法をまず決めて、その上に居室を南、水回りを北と割り振っただけ。派手なテクニックは使っていません。でも、この単純な形だからこそ、どの部屋にも同じ質の光が入るんですよね。
土地を探している段階の方は、「何坪あるか」だけでなく「間口が何メートルあるか」を見てみてください。同じ坪数でも、載せられる間取りがまったく変わってきますー。
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こんな“間取り迷子”さん、ぜひご相談ください
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家づくりは、限られた期間のなかで、土地のことも住宅ローンのことも同時に決めていかなければなりません。仕事や子育てのあいまに、ご家族の意見をまとめながら、というのは本当に大変です。しかも敷地条件や住む人が違えば、同じ答えは一つとしてありません。正解のないものを一人の担当者だけと決めていくのは、やはりリスクがあります。
複数の設計士の目を通すこと、いわばセカンドオピニオンを受けることで、そのリスクはぐっと減らせます。今のプランのどこが引っかかっているのか、それを言葉にするお手伝いから始めましょう。
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