
概要
- 延べ面積 :106.00㎡(32.06坪)
- 部屋数 :3LDK
- 玄関 :南入り
- 間口(幅):11.83m
- 奥行(縦):9.1m
- 収納率 :16.02%
プランポイント
収納率16.02%。この数字を見て「多い」と感じるか「そんなものか」と感じるか。実はこの数字だけでは、暮らしやすさはほとんど判断できません。大事なのは、その16%がどこに散らばっているかです。この32.06坪の平屋は、収納を1か所にまとめず、家じゅうの要所に配りました。しかも家全体をぐるりと回れる形になっています。
ポイント①|収納を、使う場所ごとに5か所へ分散させる
シューズクローク1.8帖は玄関に。パントリー1.8帖はキッチンの背面に。WIC3.5帖は主寝室の隣に。廊下の北側には造作の収納が並び、各洋室にもクローゼット。
用途がまったく違う5つの収納が、それぞれ使う場所のすぐそばにあります。靴は玄関、食品はキッチン、衣類は寝室と廊下。
収納は、量よりも「取りに行く距離」で使い勝手が決まります。同じ16%でも、家の隅にまとめて置かれているのと、こうして配られているのとでは、住んでからの体感がまったく違うんですよね。
ポイント②|廊下沿いの収納が、通路を収納に変える
中央の廊下は、LDKの北側を東西に走っています。その北面に沿って、造作の収納が長く並んでいます。
廊下は面積のわりに何も置けない場所です。だから小さい家では真っ先に削りたくなる。でもこのプランは逆に、廊下の壁面を全部収納にしました。
こうすると、通るためだけの床が「通りながら物を取れる場所」になります。しかもこの廊下は水回りへ行く道でもあるので、日々何度も通る。使われる収納になります。
ポイント③|家全体を、ぐるりと一周できる
LDKから北の廊下へ。廊下を東へ進むと洗面脱衣室と浴室。そこからWIC3.5帖を抜けると主寝室7帖。主寝室から南へ出れば、またLDKに戻ってきます。
一周できる形です。しかもその輪の上に、廊下の収納とWICが乗っている。
回遊動線の良いところは、行き止まりがないこと。洗濯物を持って歩いても、戻る動きが発生しません。そして家族が同時に動いても、すれ違いでぶつかりません。
ポイント④|LDK20帖を、南に大きく取る
LDKは20帖。建物の真ん中から南半分を、まとめて使っています。
キッチンは中央に配置され、その西にダイニングテーブル、東側にL字のソファ。南の窓を開ければ、幅の広いウッドデッキが待っています。
32坪の平屋で20帖というのは、しっかりした配分です。廊下と収納に面積を使いながら、LDKも削っていない。全体のバランスがよく取れています。
ポイント⑤|書斎3帖を、南東の角に
南東の角に3帖の書斎。主寝室の南隣で、LDKからも入れる位置です。
3帖あれば、机と本棚を置いてもゆとりがあります。しかも扉で仕切れるので、オンライン会議にも使えます。
主寝室と隣り合っているので、夜遅くまで作業しても他の部屋に響きません。そしてLDK側からも入れるので、日中は家族の気配を感じながら使うこともできます。
ポイント⑥|個室3つを、東西に分ける
洋室5.4帖が2つは西側。主寝室7帖は東側。家の両端に分かれています。
子ども部屋2つは玄関ホールから直接入れる位置なので、LDKを通らずに部屋へ行けます。思春期のお子さんにはありがたい距離感ですね。
そして主寝室は東の端。玄関からもっとも遠く、WICと書斎に挟まれた位置です。夫婦のゾーンとして独立している形になっています。
検討するなら、ここは確認を
- 収納率16.02%は多いのか:一般的な目安は12〜15%と言われるので、数字としては十分です。ただ、この数字が意味を持つのは分散しているからで、同じ16%を1か所に集めていたら評価は変わります。逆に言えば、数字を追うより「どこに何をしまうか」を先に決めるほうが確実です。
- 廊下の収納の奥行:造作収納は奥行きを取りすぎると、奥のものが取り出せなくなります。何をしまうかによって適切な奥行きが変わるので、棚の割り付けまで詰めておきたいところ。
- 回遊できるぶん、壁が減る:出入口が増えると、家具を置ける壁面が減ります。特にLDK20帖は南に窓、北に廊下への出入口。ソファやテレビボードの配置を先に描いてもらうと安心です。
- 主寝室が通路の一部:WICを介してLDKと廊下がつながるので、寝室の近くを人が通ります。就寝中の音が気になる場合は、建具の位置を見直せないか相談したいですね。
- 建築面積が敷地に載るか:間口11.83m×奥行9.1mの平屋です。上限いっぱいまで建てられるか、車を何台置くか。この2つを確かめてから土地を決めたいところ。
こんなご家族に向いています
- 収納の総量より、片付けやすさを重視したい方
- 洗濯や片付けで、同じ道を往復したくない方
- 在宅の仕事場を確保したい方
- 子ども部屋と主寝室を離したい方
- 平屋で3LDKを、ゆとりを持って建てたい方
まとめ|収納率という数字を、鵜呑みにしない
物件情報や間取り図に収納率が書かれていると、つい数字だけで比較してしまいます。15%より16%のほうが良い、と。
でも実際の使い勝手は、置き場所でほぼ決まります。玄関に靴の収納がなければ、どれだけ大きな納戸があっても玄関は散らかる。キッチンにパントリーがなければ、食品はカウンターに出たままになる。
このプランの16.02%は、5か所に配られているからこそ機能します。数字を見るときは、必ず「その収納はどこにあるか」まで確かめてみてくださいー。
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