南に庭本当に必要?概念にとらわれないプライバシー重視プラン 

間取り紹介

概要

  • 延べ面積 :99.79㎡(30.19坪)
  • 部屋数  :4LDK
  • 玄関   :東(西)入り
  • 間口(幅):9.555m
  • 奥行(縦):12.74m
  • 収納率  :13.07%

プランポイント

庭は南につくるもの。土地を探すときも「南道路」「南に庭が取れるか」が条件になります。でも本当にそうでしょうか。南道路の土地は、庭が道路から丸見えになりやすい場所でもあります。この30.19坪の平屋は、その常識を一度外しました。庭を東に置いて、建物で囲う。プライバシーを優先した結果の配置です。

ポイント①|庭を東に置いて、建物で二方向を囲う

ウッドデッキは建物の東側にあります。北側は洋室の壁、西側はLDKの壁。二方向が建物に囲われた形です。

南に庭を取ると、多くの場合そこは道路側か、隣家と向かい合う側になります。せっかくのデッキも、人目が気になって使わなくなる。

東に置いて建物で囲えば、視線が入る方向が減ります。しかも東側は午前中の光が入るので、朝の時間を過ごすには南より快適なんですよね。日中ずっと日が当たる必要がないなら、この選択は十分にありです。

ポイント②|LDK19.5帖の窓を、東の庭に向ける

LDKは19.5帖。建物の中央から南東にかけてを占めています。

キッチンは中央に縦向きのアイランド。その南にダイニングテーブル、さらに南東にリビング。そして東面の大きな窓がデッキに向いています。

南面にも窓はありますが、主役は東の窓です。リビングに座ったとき、視線の先にあるのは道路ではなく、自分の家の庭。カーテンを開けたままにできる窓というのは、それだけで価値があります。

ポイント③|和室4.5帖を南に置いて、道路側の緩衝にする

南側の中央に和室4.5帖。玄関ホールとLDKの両方に面しています。

南が道路側だとすると、この和室が緩衝の役割を果たします。人が通る側に、日常的にくつろぐ場所を置かない。代わりに客間や予備室を置く、という考え方ですね。

そして和室は閉じられるので、来客時にはLDKを見せずに通せます。普段は開けてLDKの延長として使う。使い分けができる位置です。

ポイント④|個室を、庭を囲むように配置する

北中央に洋室4.5帖、北東に洋室4.5帖。西側に主寝室6.1帖とWIC2.6帖。

北東の洋室が、デッキの北側を塞いでいます。つまり個室の配置そのものが、庭を囲う壁になっている。部屋を並べる順番で、外部の性格が決まっているわけですね。

主寝室は西側で、玄関からもLDKからも離れた位置。WIC2.6帖が隣接していて、朝の身支度がここで完結します。

ポイント⑤|水回りを北西にまとめる

北西には、浴室2帖、脱衣室2帖、洗面所、トイレ。

洗面所が脱衣室と分かれているので、入浴中でも洗面台が使えます。そして主寝室のWICが南隣なので、洗って干してしまうまでの距離も短く済みます。

北西という位置は、日当たりを必要としない場所として合理的です。日の当たる面を居室と庭に譲って、水回りは北へ。基本に忠実な配置ですね。

ポイント⑥|玄関を南西に置いて、庭と分ける

玄関は南西の角。シューズクローク1.2帖とホールを経て、LDKへ入ります。

玄関が南西、庭が東。この2つを対角に置くことで、来客の動線と庭の動線が交わりません。お客さんが来ても、デッキで過ごしている家族と鉢合わせしない。

30坪の平屋で4LDKを成立させながら、この分離ができているのは、部屋の並べ方を庭から逆算しているからだと思います。

検討するなら、ここは確認を

  • 収納率13.07%:WIC2.6帖、パントリー、シューズクローク1.2帖、各室のクローゼット。標準的な数字です。ただしファミリークロークがないので、洗濯物は各部屋にしまう形になります。動線が長くならないか、確認しておきたいところ。
  • 東の庭は午後に日が入らない:午前中は明るいですが、午後は建物の影になります。夕方にデッキで過ごしたい方には向きません。ご自身が庭を使う時間帯を、先に思い浮かべてみてください。
  • 南面の窓が主役でない:冬の日射取得という点では、南に大きな窓を取るほうが有利です。暖房費に関わる部分なので、断熱性能とセットで検討しておきたいですね。
  • 奥行12.74mの移動距離:南の玄関から北の水回りまで、それなりに歩きます。平屋としては縦長なので、日々の動線を図面の上でなぞってみてください。
  • デッキの排水と落ち葉:二方向を建物に囲まれているので、雨水や落ち葉がたまりやすくなります。水はけと、掃除のための動線を確認しておきましょう。

こんなご家族に向いています

  • 南道路の土地で、庭が丸見えになるのを避けたい方
  • カーテンを開けたまま過ごしたい方
  • 朝の時間を庭で過ごしたい方
  • 和室を含めた4部屋を、平屋に収めたいご家族
  • 来客の動線と、家族の過ごす場所を分けたい方

まとめ|庭の向きは、使う時間帯から決める

南の庭が良いとされるのは、一日を通して日が当たるからです。でも実際に庭に出る時間はいつでしょうか。朝のコーヒー、休日の昼、夕方の水やり。一日中いるわけではありません。

このプランは、朝の時間に合わせて東に庭を置きました。そのぶんプライバシーが確保でき、カーテンなしで暮らせます。トレードオフを理解したうえでの選択ですね。

土地を探すときに「南向き」を絶対条件にしていると、選択肢がかなり狭まります。庭をいつ使うか、そこから逆算してみると、候補が広がるかもしれませんー。

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家づくりは、限られた期間のなかで、土地のことも住宅ローンのことも同時に決めていかなければなりません。仕事や子育てのあいまに、ご家族の意見をまとめながら、というのは本当に大変です。しかも敷地条件や住む人が違えば、同じ答えは一つとしてありません。正解のないものを一人の担当者だけと決めていくのは、やはりリスクがあります。
複数の設計士の目を通すこと、いわばセカンドオピニオンを受けることで、そのリスクはぐっと減らせます。今のプランのどこが引っかかっているのか、それを言葉にするお手伝いから始めましょう。

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