

概要
- 延べ面積 :121.31㎡(36.69坪)
- 部屋数 :4LDK
- 玄関 :南入り
- 間口(幅):8.645m
- 奥行(縦):8.19m
- 収納率 :13.00%
プランポイント
洗面台を家に3つ。そう聞くと贅沢に思えますが、この36.69坪・4LDKのプランを追っていくと、3つとも性格がまったく違うことが分かります。玄関ホールに1つ、1階の廊下に1つ、2階のトイレ脇に1つ。どれも大きさも役割も違って、それぞれ「そこにないと困る」場所に置かれている。洗面三兄弟という呼び方がぴったりのプランです。
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ポイント①|長男は、廊下の独立洗面台
まず主役になるのが、1階の廊下に面した洗面台です。脱衣室の外に置かれていて、脱衣室3帖とは壁と建具でしっかり分けられています。
この分け方の効果は朝に出ます。誰かが入浴中でも、歯磨きや洗顔、髪のセットができる。洗面と脱衣を1室にまとめると省スペースですが、家族が4人以上になると必ずどこかで待ち時間が生まれるんですよね。
しかも廊下側に開いているので、脱衣室を通らずに使えます。手を洗いたいだけの人が、着替え中の家族に気を遣わなくて済む。使う頻度がいちばん高い、いわば長男的な存在です。
ポイント②|次男は、玄関ホールの手洗い
玄関を上がったホールの北東側に、小さな手洗いが設けられています。
外から帰ってきて、真っ先に手を洗う。この動線が玄関のすぐそばにあるかどうかで、家の中に持ち込むものが変わります。洗面所まで移動する間に、ドアノブやスイッチに触れてしまうんですよね。
大きさは控えめですが、役割ははっきりしています。来客が手を洗いたいときにも、家の奥まで通さずに済む。小さいけれど、置く位置で価値が決まる典型的な例です。
ポイント③|三男は、2階のトイレ脇に
2階のトイレの横にも、細長い手洗いカウンターがあります。
2階に個室が3つある家で、夜中や朝にわざわざ1階まで降りるのは負担です。トイレのあとに手を洗う、寝る前に軽く顔を洗う。この程度の用が2階で済むだけで、階段の上り下りが目に見えて減ります。
三兄弟のなかでいちばん出番は少ないかもしれません。でも「あってよかった」と言われるのは、たいていこういう場所です。
ポイント④|LDK18.5帖に和室4.5帖を足して、南に開く
1階の南側は、LDK18.5帖と和室4.5帖。引き戸でつながっていて、開ければ23帖の一続きになります。
キッチンは北西の隅。そこからダイニング、リビングと南へ流れ、いちばん日当たりのいい南面に和室とリビングが並びます。間口8.645mの総二階なので横幅は限られますが、南北方向に長く使うことで広さを確保しています。
和室が独立した客間ではなく、LDKの延長として置かれているのがいいところですね。畳の場所は日常的に使ってこそ元が取れます。
ポイント⑤|LDKの上を吹抜けにして、2階とつなぐ
2階の平面を見ると、南側の大きな部分が吹抜けになっています。シーリングファンも描かれていて、LDKの上がまるごと抜けている形です。
間口8.645m・奥行8.19mという、決して大きくない平面です。そこで上に抜くことで、床面積では出せない開放感を確保しています。総二階のプランで一番効くのが、この縦方向の広がりなんですよね。
階段の脇にも小さな吹抜けがあり、2階のホールまで光が回るようになっています。
ポイント⑥|2階は主寝室8.5帖とWIC、納戸2.5帖まで確保
2階は、主寝室8.5帖にウォークインクローゼット2.5帖、洋室5.2帖と5帖、そして納戸2.5帖。
主寝室が8.5帖あり、図面にはデスクも描かれています。寝るだけでなく、こもって作業する場所としても想定されている広さですね。
納戸2.5帖が独立して確保されているのも見逃せません。2階に大物をしまえる場所があると、季節家電や思い出の品を1階に持ち込まずに済みます。1階のファミリークローク3.2帖と役割が分かれているので、それぞれが機能します。
検討するなら、ここは確認を
- 収納率13.00%:量そのものより、使う場所の隣にあることのほうが価値がありますね。1階のファミリークローク3.2帖は水回りの近く、パントリー1.2帖はキッチンの背面、2階は主寝室のWIC2.5帖と納戸2.5帖。役割が重なっていないので、数字以上に使えるはずです。
- 吹抜けを採用するなら:まず断熱と気密の数値を確認しておきたいところです。LDKの上が大きく抜けているぶん、冷暖房の効き方は普通の家と変わります。断熱等級6以上、あるいは全館空調を前提にするかどうかで、住み心地がはっきり分かれます。
- 洗面3か所ぶんの設備コスト:給排水の配管が3系統になります。工事費で数十万円の差になることもあるので、優先順位として納得できるかどうかは考えておきたいですね。玄関ホールの手洗いは、あとから足すのが難しい場所でもあります。
- 間口8.645mの東西の窓:総二階で南北に長い形なので、東西の壁は隣家と向き合いやすくなります。窓の高さと位置を、隣地の建物を想定して決めておくと安心です。
- 2階の洋室が5.2帖と5帖:お子さん2人ぶんとして必要十分ですが、広くはありません。ベッドと机、収納を置いた状態を一度図面に描いてもらうと、イメージがはっきりします。
こんなご家族に向いています
- 朝の身支度が家族で重なりやすいご家庭
- 帰宅してすぐ手を洗う習慣を、家の形で支えたい方
- 2階で過ごす時間が長くなる、お子さんが2人以上のご家族
- 吹抜けのある明るいリビングを希望される方
- 和室をLDKの延長として日常的に使いたい方
まとめ|同じ設備でも、置く場所で役割が変わる
洗面台を3つ設けると聞くと、多すぎるように感じるかもしれません。でもこの間取りの3つは、どれも別の仕事をしています。身支度をする場所、帰宅してすぐ手を洗う場所、2階で完結させる場所。
同じ設備でも、置く場所が違えば役割が変わります。逆に言えば、1つしかない洗面台にすべての役割を背負わせようとすると、どこかで無理が出るということでもあるんですよね。
朝、家族が同時に動く時間帯を思い浮かべてみてください。誰がどこで何をしているか。そこに1つ足せる場所があるかどうかで、毎日の数分が変わってきますー。
こんな“間取り迷子”さん、ぜひご相談ください
- 提案されたプランに、どうもピンとこない
- 担当者と感覚が合わず、モヤモヤしている
- 「他の可能性」をプロの目線で知っておきたい
- SNSで集めた情報が多すぎて、整理できない
- 完成したあとの暮らしが、うまく想像できない
家づくりは、限られた期間のなかで、土地のことも住宅ローンのことも同時に決めていかなければなりません。仕事や子育てのあいまに、ご家族の意見をまとめながら、というのは本当に大変です。しかも敷地条件や住む人が違えば、同じ答えは一つとしてありません。正解のないものを一人の担当者だけと決めていくのは、やはりリスクがあります。
複数の設計士の目を通すこと、いわばセカンドオピニオンを受けることで、そのリスクはぐっと減らせます。今のプランのどこが引っかかっているのか、それを言葉にするお手伝いから始めましょう。
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