
概要
- 延べ面積 :93.98㎡(28.43坪)
- 部屋数 :3LDK
- 玄関 :南入り
- 間口(幅):10.01m
- 奥行(縦):9.555m
- 収納率 :11.22%
プランポイント
間取り図の真ん中に、3帖の畳コーナーがぽつんと置かれています。壁で囲われた部屋でもなく、LDKの隅でもない。家のちょうど中心です。用途は書かれていません。だからこそ「あなたならどう使いますか」と聞きたくなる。この28.43坪の平屋は、そういう余白を中心に据えたプランです。
ポイント①|家の中心に、用途を決めない3帖
畳コーナー3帖は、南と西がLDK、北が主寝室、東が廊下という位置にあります。家のど真ん中ですね。
キッチンからも、リビングからも、廊下からも見える。逆に言えば、ここに座ると家じゅうの気配が届きます。
お子さんの遊び場、昼寝の場所、洗濯物をたたむ場所、来客時の腰かけ、家族の集まる場所。用途を決めていないから、そのときどきで一番必要なものになってくれます。名前をつけない場所を1つ持っておくと、家は長持ちするんですよね。
ポイント②|LDK18.7帖が、畳コーナーをL字に囲む
LDKは18.7帖。西側にキッチンが縦に配置され、その東にダイニングテーブル、南東にリビングという並びです。
このLDKが、畳コーナーの南と西をL字に囲んでいます。だから畳コーナーは独立した部屋ではなく、LDKの延長として使える。壁で仕切ってしまうと使われなくなるので、この開き方は正解だと思います。
南面には掃き出し窓とウッドデッキ。LDKからも、そして畳コーナーからも、視線が外へ抜けていきます。
ポイント③|主寝室6.7帖を、畳コーナーの北に置く
主寝室6.7帖は、畳コーナーのすぐ北。壁一枚を隔てた位置です。
寝室を家の中央に置くプランは珍しいのですが、この配置には理由があります。北側なので日中の直射日光が入らず、昼寝や早い就寝に向いている。そして畳コーナーを挟んでいるぶん、LDKの音が直接は届きません。
主寝室の西隣にはファミリークローク3.5帖。そのさらに西が水回りなので、朝の身支度がこの一角で完結します。
ポイント④|水回りを北西にまとめる
北西には、浴室2帖、脱衣室1.5帖、トイレ、そしてホール。
脱衣室が1.5帖と最小限ですが、その東隣がファミリークローク3.5帖なので、洗って干してしまうまでの距離は短く済みます。
そして注目したいのは、この水回りゾーンが西側のホールを経由してLDKにつながっていること。キッチンからも数歩です。料理をしながら洗濯機を回す、という並行作業がしやすい位置関係ですね。
ポイント⑤|個室2つを東側に、廊下で仕切る
東側には、北に洋室5帖、その南に洋室4.8帖。あいだを廊下が通っています。
玄関が南東にあるので、この2部屋は玄関から近い位置。ホールから直接入れるので、LDKを通らずに部屋へ行けます。思春期のお子さんにとっては、この距離感がありがたいはずです。
そして廊下が、個室ゾーンとLDKのあいだの緩衝になっています。テレビの音が直接は届きません。
ポイント⑥|玄関を南東の角に置く
玄関は南東。土間を広めに取り、ホールを経てLDKへ入ります。
家の角に玄関を置いたことで、そこから北へ行けば個室、西へ行けばLDKと、動線がきれいに分かれます。来客はLDKへ、家族は個室へ。同じ玄関から入っても、進む先が違う。
そして玄関からLDKに入ると、正面に畳コーナーが見えます。家の中心にあるものが、入ってすぐ目に入る。そういう見せ方になっています。
検討するなら、ここは確認を
- 収納率11.22%:中心に3帖の余白を置いたぶん、収納に回せる面積は限られています。ファミリークローク3.5帖と各室のクローゼットが主力で、シューズクロークもありません。玄関まわりの収納と、大物の置き場は、造作で足すことを前提に考えておきたいところ。
- 畳コーナーの使い方を決めておく:用途を決めない場所は魅力的ですが、決めないまま建てると物置になります。「まずはこう使う」という具体的な想定を一つ持ってから着工すると、生きた場所になります。
- 畳コーナーに壁が少ない:三方が開いているので、収納を置ける壁面がほとんどありません。おもちゃや座布団をどこにしまうか、小上がりにして下を収納にできないか、相談しておくといいかもしれません。
- 主寝室が家の中心:静けさという点では、外周に配置するより不利です。LDKと畳コーナーに面しているので、生活時間がずれるご家族がいる場合は、壁の遮音仕様を確認しておきたいですね。
- 建築面積が敷地に載るか:間口10.01m×奥行9.555m。ほぼ正方形の平屋です。建ぺい率の上限と車の台数を確かめたうえで、敷地の図面に重ねてみてください。
こんなご家族に向いています
- お子さんが小さく、目の届く場所で遊ばせたい方
- 用途を決めない予備のスペースが欲しい方
- ご家族4人までで、平屋の3LDKをお考えの方
- 家族の気配を感じながら過ごしたい方
- 来客をLDKの奥まで通したくない方
まとめ|余白があると、家は長く使える
間取りを考えるとき、すべての場所に役割を与えたくなります。ここは寝室、ここは書斎、ここは納戸。無駄なく決めるほど、いい設計に思えるんですよね。
でも家族の暮らしは10年で変わります。お子さんが小さいうちに必要だった場所は、いずれ要らなくなる。そのとき、役割の決まっていない場所があると、次の使い方に移れます。
このプランの3帖は、そのための余白です。いまは遊び場、数年後は勉強スペース、その先は夫婦の趣味の場所。用途を書き込まないというのも、ひとつの設計ですー。
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